芸能

小野正利 紅白もレコ大も「アパート6畳間」から行っていた

『You’re the Only…』のヒットを語る小野正利

 4 オクターブの音域と、澄み切ったハイトーンヴォイスで注目を浴び、1992年8 月にリリースした 3rd シングル『You’re the Only…』が114 万枚を越える大ヒットとなった歌手の小野正利(49)。あれから24年が経ち、今だから言える『You’re the Only…』の秘話や、甘酸っぱい思い出を語ってもらった。

――『You’re the Only…』のヒットで、生活は変わった?

小野:あまり変わりませんでした。何も知らずに業界に入ってすぐのヒットだったので、気づけば114万枚に見合うものをもらっていなかったんです。収入としては、自分で考えていた額よりも桁ひとつ少なかったですね。

 ぼくはデビューした時、築20年のコーポの、6畳ひと間のアパートに住んでいました。『You’re the Only…』のリリースが1992年8月で、年明けの2月までそこでしたから、『NHK紅白歌合戦』も『日本レコード大賞』も、西日の差す狭い部屋から行っていたわけです。

――ミリオン歌手が、6畳ひと間とは。

小野:住居にこだわりがなかったのですが、「世間体もあるから引っ越して」と事務所の人に言われて、会社が見つけてきた1LDKのマンションに引っ越しました。“LDK”の意味が初めてわかりました(笑い)。18万円くらいの家賃でしたけど、それは会社が払ってくれました。

 いざ1LDKに住んでみたら、カーテンや家具にこだわりだしちゃったんです。その当時は1万円のものを見ても1000円くらいの感覚だったので、やっぱり、金銭感覚はおかしくなっていたんでしょうね。そんな使い方をしていたら、あっという間にお金がなくなって、預金はできませんでした(笑い)。
 
――デビュー3か月でブレイクして、浮かれていた?

小野:いえ、そこは冷静でしたよ。『You’re the Only…』がヒットした時に思ったのは、これはぼくが認知されたわけじゃなくて、月9ドラマの主題歌だから、みんながCDを買ってくれたんだろうと。一過性のものだから、ここで「やった!」と喜んでいると、あとで恥ずかしいだろうなって。

 だから『笑っていいとも!』(フジテレビ系)に出演させていただいた時も、タモリさんに「曲、売れてるね」と言われて、「うーん…」という反応をしてしまって、「嬉しくないの?」って突っ込まれました(笑い)。

――手放しで喜べなかった?

小野:100万枚以上CDを売るってすごいことで、それは嬉しいんですけど、一方では「困ったな」とも思っていました。積み重ねて登った山なら少しずつ下るんだろうけど、ドンと上がったので、ドンと落ちるだろうと思ったんですよね。

 ぼくはMr.Childrenや広瀬香美さんと同じ年のデビューで、ああいう売れ方をイメージしていたんです。じわじわと曲が浸透していって、人気が出ましたよね。下地があるから、変動しても底力があるんです。

――現在はバラエティーなどでも活躍していますが、テレビに出ない時期もありましたね。

関連記事

トピックス

近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
各地でクマの被害が相次いでいる(右は2023年に秋田県でクマに襲われた男性)
「夫は体の原型がわからなくなるまで食い荒らされていた」空腹のヒグマが喰った夫、赤ん坊、雇い人…「異常に膨らんだ熊の胃から発見された内容物」
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン