「彼女を見ると、日本にもいそうな若くてかわいらしい女性ですが、この時彼女の胸元には、北朝鮮公民なら必ず胸につけなくてはいけない金日成・金正日バッジがなかったんです。色鮮やかな服にはそのバッジの代わりにブローチが光り、ブランド品のハンドバッグを手にしていました」
食糧難で餓死が常態化しているという貧しい国に誕生した新ファーストレディーは、こういった派手なスタイルを好み、スカート丈はミニが多く、国民は冷ややかな視線を送っているとも報じられる一方で、海外メディアのなかには『閉ざされていた国に変化の風が吹いている』などと好意的に受け止めていたところもあった。李さんが続ける。
「この演出をしたのが北朝鮮の宣伝扇動部を仕切っている金正恩の実妹・金与正(キム・ヨジョン)でした。海外経験もある彼女は、李雪主を使って、北朝鮮のイメージアップを図ったんです。つまり北朝鮮は核ミサイルを開発しては発射し、各国で拉致事件を起こし、国民の思想を徹底管理するといった、時代遅れの変な国ではない、ということのアピールです」
もちろん金正恩にも、他の女の影がある。北朝鮮版“少女時代”ともいわれる音楽グループ『牡丹峰(モランボン)楽団』(2012年7月結成)の団長・玄松月(ヒョン・ソンウォル)だ。
「玄松月は、金正恩が李雪主と結婚する前につきあっていた元カノといわれていまして、今でも金正恩にとって、玄松月の存在はものすごく大きいんです。階級も高く、2015年12月に、初めての中国・北京公演がドタキャンされたときも、それを中国側に金正恩の意向として伝えたのが玄松月だったといわれています」(李さん)
※女性セブン2017年3月16日号