その他の政治家にも取材をしたが、「まだ離党していないから匿名にしてほしい」と及び腰で、古谷氏のように腹をくくって実名で取材に応じるケースはまれ。逆に、「面談を今か今かと待っているのに、何の連絡もない」「小池塾への参加が党にバレて離党を迫られている。都民ファーストの会は何も言ってこない。このままでは行く場所がなくなる」と焦りの声を漏らす政治家もいた。
政治経験のない新人の塾生はそんな議員たちを冷ややかに見ている。ある塾生が語る。
「塾生の中には、『何とか小池旋風で当選したい』という打算が見え見えの人が多い。とくに現職の市議や区議、そして元職は目の色を変えて『公認が欲しい』とバタついています。
もちろん志を高く持ち、それを実現する手段として“風”に乗るという考えの人もいるが、ほとんどは議員になりたいだけなんじゃないか。だけど彼らのハングリーさは本物で、公認は非常に狭き門になっています。皆『公認されなくてもいい』なんて言っていますが、心の中ではキリキリしている」
本誌がリストのメンバーに取材を進めていると、突如この「秘密のグループリスト」は閉鎖された。
「週刊ポストに名前が出ることを危惧したメンバーが、管理者に対応を相談したようです。263人は公認を争うライバル。今は悪目立ちしたくない。みんな事務局に気に入られることに必死なんです」(同前)
※週刊ポスト2017年4月7日号