国内

豊洲喚問 百条委の無力と都議の本当の実力が露呈した

石原慎太郎氏の迫力に都議はタジタジ?

 かつて浜渦武生・副知事が更迭に追い込まれ、猪瀬直樹・都知事は設置が決まった途端に辞任を表明した、“泣く子も黙る”都議会の「百条委員会」。築地市場の豊洲移転決定をめぐって開かれた今回は、浜渦武生、石原慎太郎の両氏がどんな集中砲火を受けるのか、都民のみならず全国で注目を集めた。

 ところが、蓋を開けてみれば“老害”を裁くお白州どころか、2人の迫力と何台ものテレビカメラを前に都議たちがビビる姿ばかりが目立ってしまった。

 浜渦氏の喚問では、公明党の谷村孝彦都議が「東京ガスに政治的圧力で強引に売却を迫ったのでは?」と問うと、浜渦氏は「東京ガスに失礼ですよ!」と一蹴。石原氏の喚問では共産党の曽根肇都議が「559億円にも及ぶ契約なのに覚えていないのか」と問うも、「だから何です?」「記憶にないものはない!」と上から目線で平然と受け流す。両都議ともすごすごと引き下がるほかなかった。

 こうして各党の都議たちが討ち死にするなか、登場したのが“小池側近”としてテレビに出ずっぱりの音喜多駿都議。いつもの軽妙な調子で浜渦氏に「現在の混乱を招いていると責任を感じないか?」と話し出すも、「どこに責任があるんですか!」と一喝されると意気消沈。浜渦氏がマイクなしに「水面下で質問したら答えてやるよ」と睨みつけると、視線を返すことすらできなかった。

 しかし翌20日の石原氏への喚問では、音喜多氏も前日の反省を生かした様子。「来て頂いてありがとうございます」──もはや噛みつくことすら諦めた音喜多氏は、石原節の聞き役に回った。

石原「安全と安心の問題は豊洲だけの問題でなく一種の文明論。科学と心の相克がある限り終わりはなく、科学を含め人間は全能でない(以下略)」

音喜多「ご指摘ありがとうございました」

 これでは作家・石原慎太郎の講演会である。

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