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2017.04.14 07:00  女性セブン

春風亭一之輔「寄席は手軽な足湯のようなもの温泉じゃない」

独演会のチケットは即完売の春風亭一之輔

 近頃徐々にブームとなっている落語だが、今後の落語界を背負っていく逸材といわれ、2012年に21人抜きで真打に昇進したのが春風亭一之輔(39才)だ。

 4月10日には『NHKプロフェッショナル仕事の流儀』にも出演しており、落語家としては、人間国宝の柳家小三治(77才)以来の登場だ。

 取材日となった3月1日、一之輔は上野鈴本演芸場と浅草演芸ホールの2つの寄席に出演した。鈴本では、2人の追いはぎのおかしな掛け合いを描いた『鈴ヶ森』を披露。この演目は、一之輔の十八番の1つといわれる。

 一方、浅草では、壺を安く買うために店主をだまくらかす噺『壺算』を演じた。頭を使って考えながら、思わず笑ってしまう演目だ。一之輔はこう話す。

「寄席は団体芸です。最後の出演者、つまりトリまでにお客さんのテンションを出演者たちでドンドン上げていく。野球でいうと、満塁にして4番バッターにつなげるような感じです。

 鈴本は、出番が最初の方で、お客さんの空気もあったまってなかったから、テンションに火をつける笑える演目を選びました。浅草の出番は、中盤でした。お客さんも結構温まっていたので、比較的自由に自分の演やりたいネタをやりました。

 だいたいいつも出番の30分前に楽屋に入って、ネタ帳を見て、その日にやるネタを決めます。それから、お茶飲んで、着替えて、行ってきますという感じです。発声練習はしないですね。それで15分の出番を終えると、着替えてお茶飲んで“お先失礼します”と言って帰っていく。滞在時間は1時間ありません。毎日そんな感じです。

 寄席は、不思議なもので、同じ演目を同じようにやっても、毎日お客さんの反応が違うんです。だから、寄席は、本番だけど稽古、稽古だけど本番なんです。毎日、鍛えてもらっている。例えば、お客さんがよく笑ってくれて反応のいい時は、自分も乗ってくる。“ご隠居さんこんなこと言っちゃったよ”や“小僧の定吉はこんな返しをしたよ”とかアドリブが自然と出てくるんです。そうやって、自分の落語を鍛えています。だから、本当の本番っていつだろうって思います、いつも本番でいつも稽古です」

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