ライフ

熊本で復興目指して走る「マンガよせがきトレイン」運行開始

キャラが集結した「マンガよせがきトレイン」の外観(撮影・川畑和貴)

 熊本地震から1年。全国の漫画家から新しい復興支援の取り組みが始まった。フリーライター・神田憲行氏が紹介する。

 * * *
 3月11日、テレビを付けると東日本大震災の追悼式が行われていた。テレビから流れ出す「黙祷」の合図に、そっと目を閉じる。

 日本人は年間に何回黙祷するのだろう。8月15日は私は高校野球の取材をしているので、甲子園球場で20年以上黙祷をしている。阪神淡路大震災(1月17日)、新潟中越地震(10月23日)、広島と長崎の原爆の日(8月6日と9日)、沖縄戦(6月23日)に黙祷を捧げる人もいるだろう。気づくと日本列島は毎月どこかで黙祷を捧げる国になった。

 そこにまた新しい黙祷の日が加わった。4月14日と16日、熊本地震である。

 3月下旬、熊本城を訪れた。崩壊した石垣、崩れた屋根瓦などまだそのままで、周囲は紐が張り渡されて立ち入り禁止になっていた。熊本城の場合、復興ではなく元通りに直す復元なのでまだ相当時間がかかるそうだ。

 人によってその光景を見て「無残」と思うかもしれない。だがこのデータを知ればどうだろう。

 気象庁の「震度データベース」によると、日本で震度7を記録した地震は5回だ。阪神淡路、東日本大震災、新潟中越、そして去年の熊本の2回である。つまり熊本城は震度7を連続で2発食らっても、まだ立ち続けているのだ。石垣が崩れ、屋根瓦が吹き飛んでも立つ様は雄々しく、まるで傷ついてもまだ両脚を踏ん張って天を睨む武将のようだ。熊本城はその姿で、被災者を励ましている。

 さらにそこにもうひとつ、全国の漫画家有志からの支援の手が加わった。

関連記事

トピックス

維新はどう対応するのか(左から藤田文武・日本維新の会共同代表、吉村洋文・大阪府知事/時事通信フォト)
《政治責任の行方は》維新の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 遠藤事務所は「適正に対応している」とするも維新は「自発的でないなら問題と言える」の見解
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
《自維連立のキーマンに重大疑惑》維新国対委員長の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 元秘書の証言「振り込まれた給料の中から寄付する形だった」「いま考えるとどこかおかしい」
週刊ポスト
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
《高市首相の”台湾有事発言”で続く緊張》中国なしでも日本はやっていける? 元家電メーカー技術者「中国製なしなんて無理」「そもそも日本人が日本製を追いつめた」
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《バリ島でへそ出しトップスで若者と密着》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)が現地警察に拘束されていた【海外メディアが一斉に報じる】
NEWSポストセブン
大谷が語った「遠征に行きたくない」の真意とは
《真美子さんとのリラックス空間》大谷翔平が「遠征に行きたくない」と語る“自宅の心地よさ”…外食はほとんどせず、自宅で節目に味わっていた「和の味覚」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 維新の首相補佐官に「秘書給与ピンハネ」疑惑ほか
「週刊ポスト」本日発売! 維新の首相補佐官に「秘書給与ピンハネ」疑惑ほか
NEWSポストセブン