色紙が掲示された「マンガよせがきトレイン」の内部(撮影・川畑和貴)


 被災した南阿蘇鉄道(通称・南鉄、本社・熊本県阿蘇郡高森町)で、4月15日から「がんばれクマモト!マンガよせがきトレイン」の運行が始まったのである。

 南鉄は旧国鉄高森線を引き継ぐ形で1986年、第三セクターとして開業したわずか10駅の小さな鉄道だが、豊かな自然の中を走る路線が鉄道ファンに人気だ。

 しかし昨年の熊本地震で大きな被害を受け、現在はまだ路線距離の約4割程度しか復旧できていない。

「マンガよせがきトレイン」はその復旧にひと役買うために計画された。電車の外装には小学館の漫画キャラクターたちがラッピングしてあり、さらに車内に総勢117名の漫画・原作者たちから贈られた色紙が掲示されている。

 参加した漫画家のうち、のりつけ雅春さんは、

「見てくれた人が一瞬でも明るい気持ちになってくれたらと思って描きました。去年のGWにボランティアで友達と熊本に行きました。アウトドアショップのモンベル南阿蘇店にキャンプしながらの活動でした。その時の阿蘇山の美しさ!」

 と語り、高橋留美子さんも、

「復興を望んで少しでも元気が出るように描かせていただきました。にぎやかで楽しい感じなので目にした時に和んでいただければと思います」

 と話す。詳細は17日発売の「週刊ビッグコミックスピリッツ」20号の復興特集で紹介される。

 国鉄から第三セクターに移行するさい、落ち込んだ業績を復活するために南鉄は「レールが光れば地域も光る」というスローガンを掲げた。いま再び銀の輝きを取り戻す。

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