ライフ

Amazonフレッシュ 裕福な共働き向けサービスの需要は未知数

宅配サービスは限界に近づいている(写真:アフロ)

 ネット通販のアマゾンが、生鮮食料品を宅配するサービス「アマゾンフレッシュ」を4月下旬から都内6区で始めた。宅配業務の過重労働が社会問題化している今、どれだけ伸ばせるか。食文化に詳しい編集・ライターの松浦達也氏が考えた。

 * * *
 4月下旬に始まった「アマゾンフレッシュ」。ネット通販最大手のアマゾンジャパンがスタートさせた生鮮食品宅配サービスだ。「人形町今半」の精肉や「北辰」の鮮魚、「魚久」の粕漬けなども並び、専門店やかデパ地下を巡らないと手に入らないような品も揃っている。

 ネット通販はいま曲がり角を迎えている。宅配便最大手のヤマト運輸は違法な長時間労働の常態化が問題となり、通販事業者との配送契約見直しに本腰を入れている。ネットスーパーの生鮮食品、ヨドバシカメラのような量販店を含め、宅配については各小売店が独自の流通網を構築するトレンドとなっている。

 アマゾンも東京都心などで自前の流通網構築に乗り出している。2015年11月にスタートさせた「プライムナウ」はヤマトなど既存の流通に頼らない流通のテストを兼ねた面もあったろう。

 アマゾンフレッシュは、まず港、千代田、中央、江東、墨田、江戸川の6区を対象(一部を除く)にスタートした。冷蔵倉庫の立地との関係もあるだろうが、プライムナウの世田谷、目黒、大田、品川、渋谷、港、杉並、新宿とはサービスエリアが異なる。江東、墨田といった下町エリアは近年、ニョキニョキとタワーマンションが盛んに屹立するエリアでもある。そうした”新都市”に住まう、一定の可処分所得のある共働き家庭を狙ったサービスだと考えられる。

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン