さらに、謎の「深夜番組だから安くてごめんなさい」という言葉もある。出演者が使う時間は同じなのだが、深夜番組は視聴率が低く予算も少ないためギャラが安いのも仕方がない、という気持ちにさせられ、なんとか納得するのである。ちなみにA氏がこれまでもらった金額でもっとも多かったのは、A氏だけがゲストの某地方のバラエティ番組で、出張費用も込みということで、8万8000円をもらったという。
【ラジオ】
30分ほどのゲストとして呼ばれた場合は1万~3万円。東京のメジャーAMラジオであるニッポン放送、TBS、文化放送であってもこの金額は異なる。また、FMになると1万円以上もらったことはないという。電話出演であれば、FMは5000円、AMは5000~1万円だった。
【ネット番組】
ニコニコ生放送の初期の頃は1万円の場合が多かったが、文化人を招き頻繁に生中継を行っていた最盛期の頃は3万円。当時、テレビと変わらぬ金額に出演者一同「よくぞここまで来たものだ…」と驚いていた。また、独立系の小さなネット番組の生放送の場合は5000~1万円。電話出演では5000円だ。AbemaTVの場合は、親会社のテレビ朝日のギャラに準じているというイメージがあるという。
1ヶ月に数回の出演であれば、「ちょっとしたお小遣い的臨時収入」といったところだが、北朝鮮問題における朝鮮半島通や、米大統領選時におけるアメリカ通、森友学園・加計学園における官僚通などの人々は出ずっぱりとなる。となれば、月に30本の番組に出ることなどもザラで、こうなると収入もなんとなく予想できることだろう。とある専門分野を極めておくと時に「特需」がやってくることもあるのだ。