ライフ
2017.06.23 07:00 週刊ポスト
「高齢者の肺炎は治療しない選択肢も」学会発表の衝撃提言

誤嚥性肺炎の治療法の“選択肢”が注目を集める
今や日本人の死因の3位となった肺炎の中でも特に死に直結しやすいのは、飲み込む力(嚥下力)の衰えが原因で起こる誤嚥性肺炎だ。その治療をめぐって、日本呼吸器学会が行なった提言が波紋を呼んでいる。
今年4月末、日本呼吸器学会が肺炎治療に対する指針となる『成人肺炎診療ガイドライン2017』を刊行した。その中で注目を浴びたのは、高齢者に多発する誤嚥性肺炎の治療法に、ある“選択肢”が盛り込まれたことだ。ガイドライン作成委員を務めた、大阪大学医学部附属病院感染制御部の朝野和典医師が言う。
「何度も繰り返して誤嚥性肺炎に罹る患者さんや、終末期の患者さんに対して、生活の質『QOL(クオリティ・オブ・ライフ)』を重視した治療やケアを提供することも選択肢だという趣旨の文言が加えられました。言うなれば“治療しないことも選択肢のひとつ”、と提言したのです」
誤嚥性肺炎は、本来は食道に入るべき食べ物が誤って気管に入り、ほぼ無菌状態の肺の中で雑菌が増殖することによって発症する。
通常、食事の時には咽頭の奥にある喉頭蓋が気管を塞ぎ、食べ物が気道に流れ込むのを防ぐ。もし誤って食べ物が入り込んでも(誤嚥)、むせたり咳き込んだりする「反射」が起こり、食べ物を排出する。
関連記事
トピックス

残り任期1年の韓国・文大統領 数々の不正疑惑に言論統制法で先手か
週刊ポスト

尖閣占領の危機! 中国に媚びるのは二階幹事長だけではない
NEWSポストセブン

セント・フォースがキャラ立ち時代へ 鷲見、川田、神田の異端児が活躍
NEWSポストセブン

帝国ホテルほか高級ホテルが続々発売の長期滞在プラン ホテル暮らしは本当に快適か
NEWSポストセブン

スーパークレイジー君に202票差で惜敗した美人候補がエール!
週刊ポスト

石橋貴明、浜田雅功、有吉弘行… 大物MCの人気女子アナ評価語録
週刊ポスト

永山絢斗、芸能界屈指のカーマニアが乗る「最強スペック欧州車」
NEWSポストセブン

豊洲市場で再出発の渡部建、苛烈バッシングが急速に収まったわけ
NEWSポストセブン