「瓦礫の中でサッカーをしていた子供に『今、欲しいモノは何?』と聞いたんですよ。そうしたら、12歳ぐらいの男の子が、こう言うんです。『家が流され、おばあちゃんと妹が行方不明です。でも、僕には故郷があります。早く大人になって故郷のために役に立ちたい』と。これに心打たれましてねえ。

 自分は何をしてきたのか? 何もしていないじゃないか。じゃあ、今、何ができるのか。それはやっぱり、自分が60年近く関わってきた映画しかないのではないか。じゃあ、自分で作ろう、と」

 一昨年から準備を始めて昨年秋に完成し、各地での上映会を始めた。1枚2000円で売るDVDの利益を、昨年12月に大規模火災に見舞われた新潟県糸魚川市に義援金として寄付したり、映画の上映会の経費に充てたりしている。

「僕は家族もいないので、この歳になって貯金を残してもしようがないでしょう。お金は最初からなかったものと思い、何か人の役に立つことに使い、それで死んでいったほうがいいのではないかと思うんですよ」

 八名がボランティア活動を始めたのは昨日、今日のことではない。八名はプロ野球・東映フライヤーズの投手3年目に腰を骨折して引退し、当時のオーナーの命で東映所属の俳優となった。1958年のことだ。

 以来、鶴田浩二、高倉健らの主演映画に悪役の脇役として数多く出演し、1983年に悪役商会を結成。実はその頃から老人ホームや刑務所を訪問するボランティアを始めているのだ。犯罪や非行の防止を訴える講演も数多く行なってきた。

関連記事

トピックス

五輪出場を辞退した宮田
女子体操エース・宮田笙子の出場辞退で“犯人探し”騒動 池谷幸雄氏も証言「体操選手とたばこ」の腐れ縁
女性セブン
熱愛を報じられたことがないSixTONESジェシー
《綾瀬はるかと真剣交際》熱愛を報じられたことがないSixTONESジェシー「本当に好きな彼女ができた」「いまが本当に幸せ」と惚気けていた
女性セブン
伊藤被告。Twitterでは多くの自撮り写真を公開していた
【29歳パパ活女子に懲役5年6か月】法廷で明かされた激動の半生「14歳から援助交際」「友人の借金を押しつけられネカフェ生活」「2度の窃盗歴」
NEWSポストセブン
池江
《復活を遂げた池江璃花子》“母離れ”して心酔するコーチ、マイケル・ボール氏 口癖は「自分を信じろ」 日を追うごとに深まった師弟関係
女性セブン
中学の時から才能は抜群だったという宮田笙子(時事通信フォト)
宮田笙子「喫煙&飲酒」五輪代表辞退騒動に金メダル5個の“体操界のレジェンド”が苦言「協会の責任だ」
週刊ポスト
熱愛が発覚した綾瀬はるかとジェシー
《SixTONESジェシーと綾瀬はるかの熱愛シーン》2人で迎えた“バースデーの瞬間”「花とワインを手に、彼女が待つ高級マンションへ」
NEWSポストセブン
熱い男・松岡修造
【パリ五輪中継クルーの“円安受難”】松岡修造も格安ホテル 突貫工事のプレスセンターは「冷房の効きが悪い」、本番では蒸し風呂状態か
女性セブン
綾瀬はるかが交際
《綾瀬はるか&SixTONESジェシーが真剣交際》出会いは『リボルバー・リリー』 クランクアップ後に交際発展、ジェシーは仕事場から綾瀬の家へ帰宅
女性セブン
高校時代の八並被告
《福岡・12歳女児を路上で襲い不同意性交》「一生キズが残るようにした」八並孝徳被告は「コミュニケーションが上手くないタイプ」「小さい子にもオドオド……」 ボランティアで“地域見守り活動”も
NEWSポストセブン
高橋藍選手
男子バレーボール高橋藍、SNSで“高級時計を見せつける”派手な私生活の裏に「バレーを子供にとって夢があるスポーツにしたい」の信念
女性セブン
幅広い世代を魅了する綾瀬はるか(時事通信フォト)
《SixTONESジェシーと真剣交際》綾瀬はるかの「塩への熱いこだわり」2人をつなぐ“食” 相性ぴったりでゴールインは「そういう方向に気持ちが動いた時」
NEWSポストセブン
いまは受験勉強よりもトンボの研究に夢中だという(2023年8月、茨城県つくば市。写真/宮内庁提供)
悠仁さま“トンボ論文”研究の場「赤坂御用地」に侵入者 専門家が警備体制、過去の侵入事件を解説
NEWSポストセブン