文在寅は朴槿恵との差別化のため、庶民風で「国民と共に」が最大のウリだ。大統領就任直後のパフォーマンスとして大統領官邸の職員食堂で”給食メシ”まで食って見せている。その意味では庶民イメージの「オデン」こそ釜山を地盤とする彼にふさわしいのではないか。参謀たちは彼に対し、好みは「海産物」ではなく「オデン」といわせるべきである。
オデン・ブームで文在寅の大衆人気はさらに高まり、合わせて日本での事前の“反日疑念”も一掃できる。「オデン」は日韓交流・協力の偉大な産物なのだから。
●くろだ・かつひろ/1941年生まれ。京都大学卒業。共同通信ソウル支局長、産経新聞ソウル支局長を経て産経新聞ソウル駐在客員論説委員。著書に『決定版どうしても“日本離れ”できない韓国』(文春新書)、『韓国はどこへ?』(海竜社刊)など多数。
※SAPIO2017年7月号