ライフ

【怖い話】息子がドライブで女性の地縛霊を乗せ車を処分

男3人を狙う首つりした女の怨念(イラスト/もりいくすお)

 先祖の魂が帰ってくるといわれるお盆から10日間。この世に思いを残して去った人々の魂が今年も戻ってきたようです…。不思議な体験に身を震わせた52才主婦が、自らに降りかかった世にも恐ろしい物語を明かしてくれました。

 * * *
 決して足を踏み入れてはいけない、そこには決して…。大学生になったばかりの長男は、あの場所に行ったことを今日も後悔しています。

 それは今年のお盆休みのこと。車の免許をとったばかりの長男は、夫の車を借りて友人2人とドライブ旅行に出かけました。行き先を聞くと、青森にある日本有数の心霊スポットとのこと。

 そんなところはやめた方がいいと、私は反対したのですが、長男は、「どうせ、心霊スポットといっても大したことはないよ」と軽口をたたいて、出かけていきました。

 そこは昔、ある若い女性が男たちに車で連れ去られ、誰も通らないトンネルの中で、暴力と辱めを受け、それを苦にして、近くの神社で首を吊って自殺をした場所。その女性の幽霊が今も地縛霊となって現れる、というのです。

 私も幽霊など信じるタイプではないので、さほど気にしてはいませんでしたが、旅行から帰ってきた息子の様子は、明らかに普通ではありませんでした。普段は明るく、何でも話すのに、帰ってきた日は無言で自分の部屋に入り、そのまま出てきませんでした。

 そして翌日の朝、長男の部屋から「ぎゃー」という断末魔にも似た叫び声が聞こえてきたのです。

 何があったのかと私たち夫婦は息子の部屋に行き、ドアをたたくと、中から真っ赤に顔がただれた長男が出てきたのです。そのまま倒れこんだ長男を、私たちは救急車で病院に連れて行きました。

 熱が40℃近くあり、「顔が焼けるように熱い、熱い」と訴えます。しかし、医者に診てもらっても、その原因はわかりませんでした。

 薬をもらい、夫が運転する車で自宅に帰る途中、長男は小さな声でこんなことを言い出しました。

「トンネルから帰るとき、おれたちの車に見知らぬ女が乗ってきたんだ。そして、その女は家にもついてきて、おれが寝るベッドの横にじっと立っていて、おれに、“私きれい?”と聞いてきて…」

 長男がそのトンネルに行ったのは、今、私たちが乗っている車…。

 私たちはすぐにお祓いをしてもらえるお寺を探し、そこへ向かいました。そして住職に事情を話すと、

「とんでもないところに行ったもんだ。ものすごい強い念が車から感じられる。今すぐ処分しなさい」

 と、険しい顔をしながらも、祈祷をしてくれました。それから1週間、長男の顔の腫れはひき、熱も下がりましたが、今でも何かにつけて、「あんなところ行かなきゃよかった」 と、長男はおびえています。

※女性セブン2017年9月7日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
3年前に離婚していた穴井夕子とプロゴルァーの横田真一選手(Instagram/時事通信フォト)
《ゴルフ・横田真一プロと2年前に離婚》穴井夕子が明かしていた「夫婦ゲンカ中の夫への不満」と“家庭内別居”
NEWSポストセブン
二刀流かDHか、先発かリリーフか?
【大谷翔平のWBCでの“起用法”どれが正解か?】安全策なら「日本ラウンド出場せず、決勝ラウンドのみDHで出場」、WBCが「オープン戦での調整登板の代わり」になる可能性も
週刊ポスト
高市首相の発言で中国がエスカレート(時事通信フォト)
【中国軍機がレーダー照射も】高市発言で中国がエスカレート アメリカのスタンスは? 「曖昧戦略は終焉」「日米台で連携強化」の指摘も
NEWSポストセブン
テレビ復帰は困難との見方も強い国分太一(時事通信フォト)
元TOKIO・国分太一、地上波復帰は困難でもキャンプ趣味を活かしてYouTubeで復帰するシナリオも 「参戦すればキャンプYouTuberの人気の構図が一変する可能性」
週刊ポスト
世代交代へ(元横綱・大乃国)
《熾烈な相撲協会理事選》元横綱・大乃国の芝田山親方が勇退で八角理事長“一強体制”へ 2年先を見据えた次期理事長をめぐる争いも激化へ
週刊ポスト
2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン