高橋:グランプリが発表されるのは各賞の最後じゃないですか。各賞で名前が呼ばれず、私がグランプリなんてあるわけないし、もう賞は獲れないんだと発表直前は泣きそうでした。コンテストの日まで一緒にレッスンしてきた戦友ともいえる他の出場者の受賞はうれしいけれど、私はみんなの受賞を喜ぶしかないんだなとしんみりしちゃって。
吉本:私も完全に諦めていたので、名前を呼ばれた時の「嘘でしょ!!」という気持ちがもろに顔に出ちゃって。当時の映像を見ると、疑うような険しい表情がしっかり映っていて、何度見ても恥ずかしい……。
高橋:家族が喜んでいる姿を見て、「本当に受賞したんだ」と実感しました。当時しょっちゅう喧嘩していたお姉ちゃんが号泣していたのが忘れられないです。
吉本:受賞後は私よりも親戚がはしゃいでいて、サインを考えてくれたおばさんもいたの。「かっこいいね、でも大丈夫」とお断わりしたけど(笑い)。
高橋:周囲からの祝福はうれしかったですよね。賞金は私を支えてくれた父母へのプレゼントに使いたいと思い、母にお財布、父にお酒を買いました。残りは貯金しました。吉本さんは?
吉本:携帯電話をガラケーからスマートフォンに買い替えた。当時はそれが夢というか、スマホが欲しくてたまらなかったの。残りの賞金は……どこにいったのか正直わからない(笑い)。
高橋:ええーーーっ!!
吉本:ひかるちゃんがさっき、他の出場者を戦友と言っていたけれど、コンテスト前から仲がよかったの?
高橋:そうですね。ダンスでわからないところがあれば教え合ったりとかしていましたね。
吉本:私の時はそんな雰囲気ではなかったかな。当時の私、すごい人見知りだった。自分に自信がなくて、いつも緊張してた気がする。受賞できなかったらもっと自信をなくして、今頃は地元の福岡で、子供の頃の夢だった警察官になっていたかも。