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2017.09.13 07:00  週刊ポスト

81歳の巨匠・横尾忠則氏「絵も人生も大事なのはプロセス」

『WORD AND IMAGE』1968年


 この時代の横尾の絵画の代表作のひとつが、『ピンク・ガールズ』シリーズだ。1966年、東京・京橋の画廊で個展を開催するにあたり、たった1か月で19点もの作品を描き上げた。ピンク色の肌をした女性たちがパンティに手を入れ自慰にふけり、ひげを剃り、オートバイに乗る──これら既存の型にはまらない作品は三島由紀夫をして「無礼な芸術」と言わしめた。

 翌年、劇作家・寺山修司が結成した劇団「天井桟敷」に美術担当として参加。この頃から横尾の名は全国に知られるようになる。当時人気だった週刊誌『平凡パンチ』に毎週のように登場し、レストランで“食レポ”する依頼もあった。

◆アメリカで衝撃を受ける

「こんなことをやっていたら世俗的になってしまう。東京から逃げないと駄目だと思って、ニューヨークに行きました」

 初めてアメリカを訪れた1967年は、ベトナム戦争の激化に伴い反戦ムードが高まっていた。既成概念や体制からの解放を目指すヒッピーが幻覚剤のLSDなどを利用。ロック・ミュージックを中心に研ぎ澄まされた感覚で次々と新しい若者文化を形成し、ビートルズが『ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ』を発表したのもこの頃だった。

「アメリカはサイケデリックムーブメントの真っただ中だけど、そんな情報は日本に入ってこなかったので、もうびっくりしました」

 衝撃を受けた横尾は、当初10日間の予定を延長し、ニューヨークに4か月も滞在。友人の紹介で、アンディ・ウォーホルの工房も訪ねた。

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