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2017.09.13 07:00  週刊ポスト

81歳の巨匠・横尾忠則氏「絵も人生も大事なのはプロセス」

『6月27日の子宮内での出来事』1995年


◆「デザインは仕事、アートは人生」

 1980年、45歳になった横尾は、MoMAで開催されていた「ピカソ展」に衝撃を受け、その場で画家になる決意をした。のちに「画家宣言」といわれる出来事である。

「ピカソの絵を一点一点見ているうちに、絵画でないと本領が発揮できないと思いました。僕はデザイナーとしてクライアントの言うことに従っていたけれど、自分自身に忠実かというとそうではなかった。やはり、絵画でないと自分の思いの丈は表現できません」

 展覧会場を出るとすぐに本屋に行き、画集を大量に購入した。

「グラフィックデザイナーとしての作品も仲間も、ものすごいスピードですーっと頭の中から消えていきましたね。そこではっきりと、デザインの仕事から足を洗う自信が生まれました」

 既にデザイン界で確固たる地位を確立していた横尾だが、「絵画とデザインは180度違う」と語る。

「デザインで学んだことは絵画の世界では通用しません。絵画には過去何百年という歴史がある。中世からルネッサンスや印象派、シュールレアリスムなどを経て今があります。ただ描けばいいのではなく、過去のスタイルやテーマ、表現法などあらゆる知識が必要です。美術学校に行っていないから、画集で学ぶしかありませんでした」

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