国際情報

2024年五輪決定パリの街中は吸い殻だらけ 驚愕の喫煙事情

パリ・リヨン駅ではホームで堂々と歩きたばこする人の姿が

 9月13日に行われた国際オリンピック委員会(IOC)の総会で、2020年の東京に続く夏季五輪の開催地として、フランスのパリ(2024年)、アメリカのロサンゼルス(2028年)が選ばれた。特にパリは1924年大会以来、じつに100年ぶりの開催となるため、フランス中が歓迎ムードに包まれた。

 一方、パリに五輪舞台のバトンを渡す立場の東京では、小池百合子都知事をリーダーにさまざまな環境整備が急ピッチで行なわれているが、その中でも注目されているのが「受動喫煙防止」を目的とした“たばこ規制”の強化だ。

 IOCと世界保健機関(WHO)が「たばこのないオリンピック」の推進を求めていることもあり、五輪を契機に「喫煙禁止エリア」をしっかり法律で明記し、その後、厳守化していこうという流れができつつある。

 厚生労働省も先の国会で、飲食店など屋内を原則禁煙とする罰則付きの受動喫煙防止法案を押し通そうとしたが、与党・自民党内で賛否が分かれ法案提出には至らなかった。そこで名乗りをあげたのが小池都知事だ。

〈国でやると時間がかかることは東京都でできるようにしていきたい〉──7月の東京都議会議員選挙で小池都知事率いる「都民ファーストの会」が大勝したこともあり、同会が公約のひとつにしていた受動喫煙対策の早期条例化に自信を見せている。

 都民ファーストの会が9月下旬の都議会で提出しようとしているのは、「東京都子どもを受動喫煙から守る条例」。飲食店などの屋内のみならず、家庭内や子供が同乗する自動車内でも喫煙しないよう求めるなど、プライベート空間にまで踏み込んだ内容となっている。

 こうした規制強化に「そこまでルール化しなければ解決しない問題なのか」と疑問の声があがっているのも事実だ。

「東京都内では公共施設の禁煙はもちろん、飲食店や建物内の分煙も進んでいるし、街中では路上喫煙禁止エリアの拡大で、喫煙場所以外で歩きたばこやポイ捨てをする人も少なくなった。また、喫煙者は家庭内でも肩身が狭く、昔のように子供の近くで平然とたばこをふかす人も多くないはず。

 オリンピックに合わせた規制というのなら、むしろ日本を初めて訪れる多くの外国人のために、指定喫煙所の場所や日本ならではの“分煙マナー”を分かりやすく伝える方策を練るほうが先決ではないか。諸外国では屋外喫煙は自由な国が多いため、非喫煙者が煙を浴びない場所での灰皿新設とその管理方法を考える必要もある」(飲食業界関係者)

関連キーワード

関連記事

トピックス

橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン
フレルスフ大統領夫妻との歓迎式典に出席するため、スフバートル広場に到着された両陛下。民族衣装を着た子供たちから渡された花束を、笑顔で受け取られた(8日)
《戦後80年慰霊の旅》天皇皇后両陛下、7泊8日でモンゴルへ “こんどこそふたりで”…そんな願いが実を結ぶ 歓迎式典では元横綱が揃い踏み
女性セブン
犯行の理由は「〈あいつウザい〉などのメッセージに腹を立てたから」だという
「凛みたいな女はいない。可愛くて仕方ないんだ…」事件3週間前に“両手ナイフ男”が吐露した被害者・伊藤凛さん(26)への“異常な執着心”《ガールズバー店員2人刺殺》
NEWSポストセブン