芸能

茨城県民が『ひよっこ』に苦言 「農家をわかってねぇ!」

『ひよっこ』ファンの茨城県民が苦言も(HPより)

 女性セブンの名物記者“オバ記者“こと野原広子(60才)が、世の中で話題になっている事象を独自の切り口で分析。今回のテーマは朝ドラ『ひよっこ』です。オバ記者は茨城県出身です。

 * * *
 いよいよ9月30日で、わが茨城県が舞台になったNHK朝ドラ『ひよっこ』も最終回。“魅力度最下位県”が晴れ舞台に躍り出たせいか、田舎の友達のうるさいこと。

 たとえば田植機がなかったあの時代、田植えは地域の共同作業。どの田んぼから植え始めるか、順番は決まっていて、東京で働くみね子が「そろそろ田植えの季節だな」と思い立って参戦したところで、「どうにかなるもんかよ」と。

「田植えにつきものの“さなぶり”(夜の飲み食い)がなかったのも、農家をわかってねぇよな」と。

 さらに田植え前の田んぼで、大の大人が泥遊びをしたシーンに米農家の友達は激しく怒っていたっけ。いくら「ドラマだから」と思っても、笑って見られなかったって。

 私は、母の美代子がミニのワンピをこっそり着たシーンに首を傾げたな。自分が縫製したばかりの商品に手を通すのもどうかと思うけど、家族に見られた恥ずかしさにスカートのすそを引っ張ったり、クシャクシャにしたりする?

 ドラマの中の“仕事ぶり”でいえば、すずふり亭の厨房全員、玉ねぎむきが下手すぎ。技術以前に、包丁を持つ手に“やる気”が感じられないのよ。おしゃべりすると手が止まるなんてあり得ない。

 そしてもうひとつ。ハグのシーンがひっかかるんだよ。

 父親が記憶喪失と知ってあかね荘に帰ってきたみね子に、美人事務員の早苗がハグ。上京してきたみね子の叔父、宗男が漫画家2人に「本になったら教えろよ」とハグ。ツイッギーそっくりコンテストに出られることになった時子は、みね子と早苗、富と愛子ともハグ。

 いくらなんでもこれは反則でしょ? あの頃、ハグをする習慣は日本人になかったもの。

 昭和のドラマで、電話の着信を伝えるのに、保険会社のCМのように親指と小指を伸ばしたらヘン。時代劇で着物姿で足を組んでいすに座ったら、それだけでドラマはぶち壊し。それと同じだよ。

 最終回に向けて「自分を出す」と決めた20才のみね子が、すずふり亭の家族関係や、大女優のピンチにどう首を突っ込むか。

 あり得ない話を、視聴者に納得させてこそドラマ。ぜひ、着地はあざやかに決めてね。でないと茨城舞台のよしみで、一回も欠かさず、日によってはBSも含めて日に4回見続けた甲斐がないから。

※女性セブン2017年9月28日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト