任氏は退社する理由は明らかにしていないが、香港各紙は同紙への抗議との見方を報じている。
「サウスチャイナ」紙は2015年、中国政府と親密とされる実業家、馬雲(ジャック・マー)氏が率いる中国ネット通販大手アリババグループによって買収されており、その後、「記事の内容がこれまで以上に中国寄りになった」(香港紙「リンゴ日報」)との批判を受けていた。今回の任氏の記事の撤回騒動で、その見方が裏付けられた形となった。
これに対して、リンゴ日報の書き込み欄には「香港には報道の自由はなくなった」「香港の新聞は共産党機関紙『人民日報』と五十歩百歩だ」とか「サウスチャイナは共産党の圧力に屈した」「1日で記事を撤回するのはおかしい。だったら、最初から掲載しない方がすっきりとする」などとの批判の声が多数寄せられている。