「病気前より格段に練習時間がとれるようになり、今は楽しくて仕方ない。夜中に代々木公園や多摩川まで車を飛ばして演奏しています。おかげで1700人収容のホールでコンサートができたり、世界が広がりました」
本業の役者でも来年1月の舞台に向けて、常に体調に気を配っている。
「酒を飲まなくなった分、以前よりも楽器と演技に向き合えるようになった。忙しい毎日ですが、“これを乗り越えたら新しい何かが見える”と思えるようになったのは病気のおかげです」
●たなか・けん/俳優、ケーナ奏者。1951年福岡県生まれ。代表作に、テレビドラマ『俺たちの旅』(日本テレビ系)があり、テレビ・映画・舞台と幅広く活躍。1990年からケーナ奏者としても活動し、ライブ活動を続ける。
※週刊ポスト2017年10月13・20日号