「1990年に初めて飲んだ1本が、魂が震えるほど美味かった。ボジョレのマルセル・ラピエールというすばらしい醸造家が造ったモルゴンで、色は淡いのですが香りが華やかで色っぽくて、味わいが濃厚だった。この土地のブドウであるガメイ種の魅力が存分に発揮され、自然のエネルギーに満ち溢れていました。
でも、単に自然に造ったワインだからいいんだという“理屈”で飲むものではないと思っています。ワインは考えて飲むものじゃなく、味や香り、色気を感じるもの。まさにワインは官能なんです」(勝山氏)
■取材・文/土田美登世、撮影/内海裕之
※週刊ポスト2017年10月27日号