ビジネス

クラウド活用で間接部門のコストは億単位で即座に削減できる

大前氏ならではの「働き方改革」を提言

 生産性の国際比較に注目が集まっているが、その話題には必ず、日本の生産性が低いことへの指摘がセットでなされている。では、日本の生産性をあげるにはどんな方策がよいのか。経営コンサルタントの大前研一氏が、働き方改革ではなく、“クラウド”の活用で、大幅に生産性アップを実践できる例を紹介する。

 * * *
 これまで本連載では安倍政権の目玉政策「働き方改革」に関連して、日本企業の生産性を高める方策を解説してきた。

 たとえば、海外の企業に比べて生産性が非常に低いホワイトカラーの仕事を定型業務と非定型業務に分け、定型業務は標準化してアウトソーシングするかAI(人工知能)に置き換えるべきであり、それはクラウドコンピューティングやクラウドソーシングを活用すればすぐにできる──といったことである。

 その象徴が、2013年に創業した「スキャンマン」という新興企業だ。主な事業はその名の通りスキャン代行。すなわち、社員が顧客の自宅やオフィスまで出向き、名刺や領収書、契約書などをスキャンしてデジタルデータ化する派遣型スキャン代行サービスである。

 この会社は、今の日本ではある種の革命児的な存在だと思う。なぜなら、同社が採用しているようなクラウドサービスを全面的に活用すれば、定型的な間接業務の生産性を飛躍的に高めることができるからだ。

 たとえば、名刺管理は「Sansan」や「Eight」、経理は「freee」や「弥生会計」、契約書は「Agree」や「CLOUDSIGN」、データ入力は「AI inside」などのバックオフィス効率化ツールを導入する。これらは、クラウドで運用するためコストが安く、かつ社員がパソコンやスマホから自由にアクセスできるので「いつでも、どこでも、誰でも」使えて、バックアップもクラウド上に確保できる、という仕組みである。

関連記事

トピックス

第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
大谷翔平がこだわる回転効率とは何か(時事通信フォト)
《メジャー自己最速164キロ記録》大谷翔平が重視する“回転効率”とは何か? 今永昇太や佐々木朗希とも違う“打ちにくい球”の正体 肩やヒジへの負担を懸念する声も
週刊ポスト
『凡夫 寺島知裕。「BUBKA」を作った男』(清談社Publico)を執筆した作家・樋口毅宏氏
「元部下として本にした。それ自体が罪滅ぼしなんです」…雑誌『BUBKA』を生み出した男の「モラハラ・セクハラ」まみれの“負の爪痕”
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン