芸能

真矢ミキ オフィス勤務の人に共感、仕事帰りの誘惑と闘う

仕事後のBARの誘惑との闘いを明かす真矢ミキ

 2015年3月から情報番組『ビビット』(TBS系)のMCを担当している元・宝塚歌劇団花組トップスターの真矢ミキ。朝の情報番組出演で体験することになった“月金出勤”の日々を振り返る。

 * * *
 ずっと前ばかり見ていた。明るい方向にいつも顔を向ける植物みたいに。前進することで、自分は成長しているのだと実感できる。…なんて単純なんだ、私。しかし、ここ数年の私はちょっと違う。

 後ろ向きとまでは言わないけれど、横を向いたり、斜めから見てみたり、あえて立ち止まってみたり…前向きに対して、同じ位、後ろに引っ張られる力が欲しい。そんなふうにバランス感覚が落ち着きだしたのだ。年齢だろうか。いやいや…何でも年齢のせいにしたくはない。思えば、人の発言でも、映画で魅かれる主人公も、完璧なものにはあまり心は動かない。

 一捻りだ。

 簡単に幸せにはなれない。交感神経だけ使い続けるなんて身体も戸惑う。“完璧”なんて、なんて疲れる言葉なんだ。人が聞きたい、見たいのは、その人らしさであり、その人の人間臭さなのかもしれない。かくいう私自身の人間臭さ?(ダメっぷり)を告白すると──。

 そんな事~!? とつっこまれそうなのだけど…例えば、私は毎日、家の近くのBARの誘惑と闘っている。

 仕事の帰り道、どうしてもそこを素通りすることができない。

「明日も朝が早いから」と一瞬、止めるように頭は動くのだが、気がつけば扉をカランカラーン…そしてカウンターに腰掛けている。またやってしまった…と誘惑に負けた自分と向き合いながらお酒を頂く。そして一枚、また一枚と疲れから脱皮し、身軽になった自分と出会い、家路を急ぐ。

 思えば、ここ二年半、私は早朝、決まった場所に向かい、おなじみの方々と働く。朝の情報番組だ。今まで経験したことのない月金人生。正直、明らかに私の生活は勿論、見える全ての世界が変わった。

 もちろん番組は開眼の日々で、深く感謝の一言に尽きる。皆さん仲良くしてくださる。しかしオフは、毎日限られた翌日の出勤までの時間の連続。同じローテーションで動いた事のない私は、今、ビジネスマンやOLの方の気持ちはこうなのか!? と想像する事もしばしば。

○月曜日…金曜日まで走る体力、気力を逆算し、極力消耗を防いだ過ごし方。
○木曜日…週末カモーン! っと叫びたい疲労困憊度。
○金曜日…眠くても、意地で起きていたい愛おしい深夜。
○匍匐前進が如く倒れ込みゴールする週末。

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