ライフ

料理研究家・浜内千波さん 40年かけたどり着いた“新法則”

浜内千波さんの新法則を利用した「鶏もも肉のコンフィ」

 料理教室を主宰して約40年になる浜内千波さんは、時代と共に料理をする人の意識も変化していると話す。

「核家族化や外で働く女性が増えたことで、魚は下処理がされたものを買って焼くだけ、という家庭が増えています。また、食材をどう処理するのか、なぜその作業が必要かを知らずに、時短ばかりを優先しがちですね」(浜内さん、以下「」内同)

 一方、野菜の皮など今までは捨てていた部分の栄養価が高いことがわかったり、アクが少なくなったりと、食材を取り巻く環境も変わっている。

「古い常識を見直したら、手間や時間、捨てる部分は減って、おいしさや栄養価はアップしました。今の時代に沿った新法則を毎日の料理に役立ててください」

【新法則1】干ものなどを使えば味付け不要、調理時間もぐんと短くなる!

 生の魚は下ごしらえが面倒、と苦手意識を持つ人が多いよう。

「塩などに漬けてある魚や干ものは、調味しなくてもしっかり味がついています。また、水分が少ないので揚げても油がはねにくく、火の通りも早いんです。身が締まっていても、煮込んだりして水分が入るとふっくら。使い勝手のよい食材なので、常備すると良いですよ」。

【新法則2】炊飯器の“保温”に入れておくだけで、肉も魚も味が染みてしっとり

 肉のたんぱく質は高温で加熱すると、身が縮んで水分が抜け、パサパサに。温度を70度に保つ“低温調理”はプロも使うワザ。

「家庭で使えるのが、70度前後をキープする炊飯器の保温機能。食材を入れてスイッチオンで、豚の角煮やいか飯も、簡単においしくできますよ」。

【新法則3】白菜の芯がだしになる

 白菜の芯にはうまみ成分ともいわれる“グルタミン酸”が豊富。芯と葉に切り分けたら、まず刻んだ芯を少量の水で煮込んでだしをとる。後で葉を加えて煮物や炒めものに調理していくと、おいしさを引き出せる。同様にうまみが豊富なきのこも、みじん切りにすることで、良いだしに。

【新法則4】卵+酢でふわふわのそぼろに

 酢には卵の酵素の働きを活発にする力や、加熱しても鍋が焦げにくくなる働きが。

「軽く混ぜるだけで、酢の効果でたんぱく質が分解されて、ほろほろに。菜箸を何本も使って混ぜ続ける必要はありません」

 刻んだしょうがでも同じ効果が。さらに砂糖を加えると、保水力でやわらかさもプラスされ、ふわふわに。

関連キーワード

関連記事

トピックス

運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏に「自民入りもあり得るか」聞いた
【国民民主・公認取り消しの余波】無所属・山尾志桜里氏 自民党の“後追い公認”めぐる記者の直撃に「アプローチはない。応援に来てほしいくらい」
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
遠野なぎこさん(享年45)、3度の離婚を経て苦悩していた“パートナー探し”…それでも出会った「“ママ”でいられる存在」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
NEWSポストセブン