「豚肉や牛肉、焼酎の還元率が高く、ふるさと納税額が全国1位だった宮崎県都城市や、人気家電を用意していた長野県伊那市など、豪華返礼品で目立ち過ぎた自治体は、早々に見直しするしかありませんでした」(金森氏)
総務省は各自治体に対して「時期は自治体によって異なるが、“12月までに見直しを”と伝えている」(市町村税課)とのことで、各自治体は、この年末までに返礼品を見直す可能性が高い。
タイムリミットが迫るなか、それでも高還元率を貫く自治体が少ないながら存在している。
毎月定期的に佐賀牛や魚介など地元の名産を届ける定期便『Premium GENKAI』を返礼品にする佐賀県玄海町は、「総務省からは直接電話があったが、継続したい」として、現在も約6割の還元率を維持している。
「寄付してくださった方に喜ばれていますし、地元PRにも役立っています」(玄海町財政企画課)
返礼品を通じて町のファンがついてくれれば、“元が取れる”という考えだ。長野県阿南町も5割の高還元率をキープする方針だ。
「返礼品としているお米は、農協に卸すよりも高い価格で農家から買い取っているので、急にその量を減らすのは難しい」(町役場振興課)と説明する。続けたい理由はそれだけではないという。