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長さ1000kmの水路使うタクラマカン砂漠の農地化計画

超大規模な農地化計画が進行中

 中国政府が新疆ウイグル自治区のタクラマカン砂漠の緑化や農地化のため、チベット高原から世界最長となる1000kmの水路用トンネルを建設する一大構想を計画していることが明らかになった。すでに、中国の科学者ら約100人による専門家のプロジェクトチームが発足している。

 計画は1930年代の米カリフォルニア州のセントラルバレー灌漑計画によって、同州が世界有数の農産物生産地になったことをモデルにして、「タクラマカン砂漠をカリフォルニアに」とのスローガンが掲げられている。

 香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が中国の科学会の最高研究機関である中国科学院の専門の話として報じた。

 それによると、チベット高原は4000m級の山々が連なっているが、その北側のふもとには33万7000平方kmもの面積のタクラマカン砂漠が広がっている。

 中国政府はこの巨大な砂漠を耕地化することで、大量の農産物の収穫が期待できるとことから、樹木を植えるなどの緑化に取り組んできたが、水資源不足により難航している。

 そこで目をつけたのが、インド洋からの水蒸気により大量の雨雲が発生し、膨大な雨が降り注ぐチベット高原の水資源利用だ。

 中国科学院によると、その年間降水量は4000億トンにも達することから、チベット高原の地下を掘り進んでタクラマカン砂漠まで1000kmのトンネルを通せば、約100億トンから150億トンもの水資源がタクラマカン砂漠を潤すという。これは中国の黄河を流れる1年分の水量の4分の1に相当するという。

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