では、橋下氏はどうか。雑誌『正論』のインタビューでは、「自民党に代わり得る野党の必要性」に言及し、〈維新と希望が一つの党の“派閥”のような関係〉〈一つの政治グループを、大阪と東京が中心になって構成することはあるかもしれません〉と語っている。
ただし、〈僕は政治の世界はまっぴらごめんです〉〈政治グループをまとめていくという部分は専門外〉と、政界復帰も政党トップになることも否定した。だが、橋下氏が政界復帰を否定するほど、反比例するように“希望を託したい”というムードが高まっていく。
「昔話をしてもしょうがないが、“2万パーセントない”と言って府知事選に出馬した経緯がある。次に選挙がいつあるかは分からないが、国政に打って出る気がゼロとは思っていない」(希望関係者)
そんな勝手な“橋下新代表プラン”を知ってか知らずか、10月26日のインターネット番組で、橋下氏はこんな言い方で「政界復帰」を匂わせた。
「ほんまに腹が立ってどうしようも(ない)。誰もやってくれないという話になれば、やっぱり燃えるかもしれない」
この発言は、総選挙での議席減に関して維新内で松井一郎・大阪府知事への責任論が噴出したことについて、松井氏を擁護した内容だが、その構図は希望内における小池氏の責任追及と同じだ。一連の小池擁護ツイートと重ねてみれば、「希望と維新の統一会派の“顔”が誰もいないということであれば……」という期待感をかき立てるのは仕方ないだろう。