芸能

復帰したベッキーはいつまで生娘的なキャラを演じ続けるのか

恋に恋する生娘的キャラは現在も変更せず

 2000年代に平均視聴率15%と人気を集めた『あいのり』(フジテレビ系列)は、異国を走るラブワゴンと呼ぶピンク色のワゴン車に乗り合わせた若い男女が、同乗する異性への告白をきっかけに帰国するルールで旅を終える様子を綴る恋愛バラエティ番組だ。10月からNetflixで新たに始まったリブート版の『あいのり』に、恋愛スキャンダルによって昨年、休養していたタレントのベッキーが新司会者として出演している。イラストレーター、コラムニストのヨシムラヒロム氏が、ときにはゲスな赤裸々トークを期待されるベッキーの司会ぶりについて考えた。

 * * *
 今年で31歳となった。ふりかえれば思い出のTVショーの数々、そのなかでも印象に残っている番組が『あいのり』(フジテレビ系)である。

「ピンクの“ラブワゴン”に乗り、見知らぬ男女7人が真実の愛を探す、地球無期限の旅」がキャッチコピー。

 最も熱心に見ていた中学時代は「バスで乗り合わせた3人から選ぶって、逆に難しくね?」と考えていた。

 しかし、年齢を重ねて自らに選択権がないと気づいた今。恋愛を強制させる旅にたいする憧れはパナい。

 そんな『あいのり』がNetflixで復活。フジテレビ版の司会者は久本雅美、恋愛偏差値の低さを語る自虐的なトークで番組を盛り上げていた。

 そしてNetflix版の司会を授かったのがベッキーである。

 彼女の芸能活動は「良い人を演じること」に尽きた。誰もが思い描く「善人」がいて、それを再現するのが仕事。ベッキーは「良い人」のTEDを10年以上やっていた。

 映るたびに「私は良い人です、善人です!」といった内容を様々な手段で表現。僕はベッキーがまとう“良い人でなきゃいけない”といった強迫観念が怖くてしかたなかった。

 彼女の目を見るたびに「善人を演じる人は善人なのか?」という疑問とも対峙。

 あの騒動後、全国民がベッキーを一筋縄ではいかない人と知っただろう。

 当然、見る目も変わる。

 しかし、彼女は変わらなかった。

 手の内がバレバレなのにも関わらず、復帰後もキープオン善人キャラ。イジられることもあるが、フェザータッチのイジリ。本当に聞きたい真相は今だに藪の中。

 だが、恋愛バラエティ番組『あいのり』となれば「愛」の話題を避けては通れない。

 まだまだ、往年の恋に恋する生娘的なキャラを演じ続けるのか。これを僕はVB(ヴァージンビジネス)と命名している。

 素人の恋愛よりもコチラが気になって仕方ない。世紀の恋愛博徒が見せる司会っぷりに注視した。

 1話目、冒頭のスタジオトークで彼女の『あいのり』に対するスタンスを理解。

 サブ司会のオードリー若林「ベッキーは思い出に残る恋愛とかあった、人生で?」

 ベッキー「知ってるだろ!」

 これでおしまい。

『あいのり』によって新生ベッキーが拝めることはなさそうだ。彼女のVBはまだまだ続くだろう、それこそ無期限に。

 ベッキーの発言に注視することもなくなったので『あいのり』本編へと興味は移る。15年ぶりにマジマジと視聴、爆発的な人気を誇ったコンテンツだけあり完成度は高い。

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン