ネットの影響力が増しているのは間違いありませんが、それでもファミリー層にとってテレビは、いまだ団らんの重要ツール。それだけに各局が積極的に「毎年のクリスマス特番を親子そろって楽しみにしている」という状態を作ることが、盛り上がりの復活につながる気がします。
1995年から2015年まで、『さんま&SMAP!美女と野獣のクリスマススペシャル』(日本テレビ系)が生放送され、高視聴率を獲得していました。まずは「さんま&SMAP」のような大物タレントを引っ張り出して関心を集めることが重要。高視聴率が獲得できればネットニュースなどでクチコミが広がり、翌年以降ファミリー層以外にもジワジワと波及していくでしょう。
近年は大晦日も含め、大型の季節特番を制作しない傾向が強くなっていますが、来年は世間でクリスマスの話題が盛り上がるような企画を期待しています。
【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本前後のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。