現在、危機はアジアの東西にある。東は北東アジアと南シナ海、西はペルシャ湾だ。東の二つは直接日本に関係し、また石油資源を考えれば西の湾岸地域も無縁ではない。日本のより積極的な関わりを望みたい。
私は2014年4月、『ブライトバート』(*)のラジオ・ショーで5~10年後に南シナ海で戦争が起きると話した。中国の南シナ海での動きは、アメリカ以上に日本を害するだろう。
【*大統領選中のトランプ応援団としても機能した、バノン氏が会長を務めていた右派系ウェブメディア。バノン氏は昨年8月に大統領首席戦略官を辞任後、会長職に復帰】
北朝鮮問題は南シナ海に次ぐ深刻な問題だ。かつて1914年、バルカン半島の緊張が第一次大戦の起点となったが、現代の北東アジアにも類似の緊張が存在する。小さな事件が一つ起これば大きな破壊を生む。北朝鮮は中国の属国で、中国が責任を取るべきだ。加えて日米両国が一緒に、中国と対話を進めねばならない。
特に中国に関する問題で、アメリカは日本を真のパートナーとして必要としている。中国は世界2位の経済大国だが、1位のアメリカと3位の日本がタッグを組めばメガパワーとなる。
日本人は常に勇敢で、日本はすばらしい同盟国だ。「アメリカ・ファースト」は優れたパートナーと共に実現されるのだ。日米が中国と対抗し、北朝鮮への行動を取るよう促すべきである。