私は今回の来日で、日本の保守派に影響力を及ぼしたいと考えた。日本の国家の誇り、日本自身が自国の将来を決定していくことが重要だ。保守派がその議論の前面に立ってほしい。
キーになるのは安倍首相だ。彼は日本人にプライドを抱かせる指導者だ。日本の若き保守派たちは将来のモデルとしてほしい。保守派かつ右翼・ナショナリストである私は、安倍首相を長年尊敬している。この点での彼は間違いなくトランプに先立つ人物だ。
【PROFILE】Stephen K. BANNON/1953年11月、米東部バージニア州南東部のノーフォーク市生まれ。1976年にバージニア工科大学を卒業。海軍入隊。ジョージタウン大学でも修士号を取得。海軍除隊後、ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得。ゴールドマン・サックス勤務を経て1990年に独立し、メディア向けの投資銀行を設立。その後、ニュース・サイト「ブライトバート・ニュース」の運営会社会長に就任。その手腕を見込まれ、トランプ陣営の選挙キャンペーンの責任者に抜擢。
●取材・構成/安田峰俊
※SAPIO2018年1・2月号