芸能

市川海老蔵が歌舞伎界の“働き方改革”に着手、休演日設定も

歌舞伎界の「働き方改革」を提唱

 2017年12月11日、二代目松本白鸚(75才、元・松本幸四郎)、十代目松本幸四郎(44才、元・市川染五郎)、八代目市川染五郎(12才、元・松本金太郎)を三代同時に襲名した。 三代同時襲名は37年ぶり、二代続けての三代同時襲名は歌舞伎史上初めてのこと。そして、この三代同時襲名は「歌舞伎新時代幕開け」の序章だという声もある。

 この歌舞伎界新時代の旗手となるのは、もちろん市川海老蔵(40才)だ。すでに彼はニューリーダーとしての自覚を持ち、旧態依然の歌舞伎界を変革しようと動き始めている。その1つが歌舞伎界の「働き方改革」である。『歌舞伎 家と血と藝』(講談社)の著者である中川右介氏が言う。

「戦後、歌舞伎は『昼夜2部制・25日間興行』が不文律で、公演が終わっても、すぐに次の稽古が始まり、役者が休む時間はほとんどありません。売れっ子の役者ならさらに合間を縫ってテレビや映画にも出演します。市川團十郎(享年66)や中村勘三郎(享年57)が若くして亡くなったのは、いわゆる“歌舞伎座の呪い”(*注)ではなく、端的に“働きすぎ”が原因だと考える役者も少なくないのです」

(*注:2010年4月に旧歌舞伎座を閉場したことを機に歌舞伎界の重鎮の死去など不幸が重なった件)

“不世出の女形”と称される坂東玉三郎(67才)だが、近年はめっきり出演が減っている。一部では60代半ばとなった玉三郎にとって25日連続公演が体力的に厳しくなっているのかもしれないと囁かれている。

 だが、そんな状況下でも歌舞伎界は変わろうとはしない。

「(興行主の)松竹芸能としては休演日を設ければ収入減となるので1日たりとも休みたくない。昼の部か夜の部、どちらか片方でも休めばチケット代だけで3000万円の売り上げ減となり、弁当やお土産の売り上げも含めれば、さらに大きな損失となってしまうので、悪しき慣習を続けている」(中川氏)

 目先の利益ばかりを優先する松竹に対して、声を上げたのが海老蔵だった。

関連記事

トピックス

ホームランを放ち、観客席の一角に笑みを見せた大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平“母の顔にボカシ”騒動 第一子誕生で新たな局面…「真美子さんの教育方針を尊重して“口出し”はしない」絶妙な嫁姑関係
女性セブン
六代目体制は20年を迎え、七代目への関心も高まる。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
《司忍組長の「山口組200年構想」》竹内新若頭による「急速な組織の若返り」と神戸山口組では「自宅差し押さえ」の“踏み絵”【終結宣言の余波】
NEWSポストセブン
1985年、初の日本一は思い出深いと石坂浩二さんは振り返る(写真/共同通信社)
《阪神ファン歴70数年》石坂浩二が語る“猛虎愛”生粋の東京人が虎党になったきっかけ「一番の魅力は“粋”を感じさせてくれるところなんです」
週刊ポスト
第1子を出産した真美子さんと大谷(/時事通信フォト)
《母と2人で異国の子育て》真美子さんを支える「幼少期から大好きだったディズニーソング」…セーラームーン並みにテンションがアガる好きな曲「大谷に“布教”したんじゃ?」
NEWSポストセブン
俳優・北村総一朗さん
《今年90歳の『踊る大捜査線』湾岸署署長》俳優・北村総一朗が語った22歳年下夫人への感謝「人生最大の不幸が戦争体験なら、人生最大の幸せは妻と出会ったこと」
NEWSポストセブン
コムズ被告主催のパーティーにはジャスティン・ビーバーも参加していた(Getty Images)
《米セレブの性パーティー“フリーク・オフ”に新展開》“シャスティン・ビーバー被害者説”を関係者が否定、〈まるで40代〉に激変も口を閉ざしていたワケ【ディディ事件】
NEWSポストセブン
漫才賞レース『THE SECOND』で躍動(c)フジテレビ
「お、お、おさむちゃんでーす!」漫才ブームから40年超で再爆発「ザ・ぼんち」の凄さ ノンスタ石田「名前を言っただけで笑いを取れる芸人なんて他にどれだけいます?」
週刊ポスト
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
「よだれを垂らして普通の状態ではなかった」レーサム創業者“薬物漬け性パーティー”が露呈した「緊迫の瞬間」〈田中剛容疑者、奥本美穂容疑者、小西木菜容疑者が逮捕〉
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で「虫が大量発生」という新たなトラブルが勃発(写真/読者提供)
《万博で「虫」大量発生…正体は》「キャー!」関西万博に響いた若い女性の悲鳴、専門家が解説する「一度羽化したユスリカの早期駆除は現実的でない」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《美女をあてがうスカウトの“恐ろしい手練手管”》有名国立大学に通う小西木菜容疑者(21)が“薬物漬けパーティー”に堕ちるまで〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者と逮捕〉
NEWSポストセブン
キャンパスライフを楽しむ悠仁さま(時事通信フォト)
悠仁さま、筑波大学で“バドミントンサークルに加入”情報、100人以上所属の大規模なサークルか 「皇室といえばテニス」のイメージが強いなか「異なる競技を自ら選ばれたそうです」と宮内庁担当記者
週刊ポスト
前田健太と早穂夫人(共同通信社)
《私は帰国することになりました》前田健太投手が米国残留を決断…別居中の元女子アナ妻がインスタで明かしていた「夫婦関係」
NEWSポストセブン