記者の母(83才)も認知症で、5分前のことを忘れてしまうのだが、昔親しんだトランプの“ババ抜き”は難なく楽しめるので、これはうなずける。認知症の軽度や中程度なら、誘ってみる価値はありそうだ。

◆脳科学者も検証した麻雀の健康効果

「そんなかたがたを含め、麻雀を楽しみに外出のきっかけにしていただき、介護予防の一助になれば嬉しいですね」

 銀座ヤナギカルチャースクールで行われている健康麻雀は、“賭けない・(酒)飲まない・(たばこ)吸わない”をスローガンに、日本健康麻将協会を中心に全国大会なども行われている健康的な麻雀だ。

「麻雀は戦後、高度経済成長期のブームでサラリーマンなどに親しまれ、家庭麻雀も流行したので、シニア層には特になじみ深いことと思います。

 本来は知的な頭脳ゲーム。今は脳トレやコミュニティー作りのため、全国100箇所以上の健康麻雀開催会場(店)や自治体のイベントなどで行われています」(日本健康麻将協会事務局 西野孝夫さん)

 同協会では、麻雀の健康効果を検証すべく諏訪東京理科大学教授で脳科学者の篠原菊紀さんに依頼し、2年間に及ぶ『健康マージャンが脳活動に及ぼす影響調査』も行った。

「調査の結果、麻雀のゲーム中には加齢で衰えやすい脳部位が活性化することが判明。また健康麻雀の愛好者の脳は実年齢より3才も若く、麻雀に親しむことで、介護予防や認知症予防につながる効果が期待できると結論づけられました」(西野さん)

 そういえば記者が子供のころ、家に麻雀セットがあり、正月こたつの天板を裏返して家族や親戚でやっていた記憶がある。母を誘って、いやむしろ自分の介護予防のために麻雀を始めてみたくなった。

※女性セブン2018年1月18・25日号

関連キーワード

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン