ビジネス

志願者数4年連続日本一 マグロだけでない近大の広告戦略

2014年1月の近畿大学の新聞広告

 18歳人口がピーク時から半減する急速な少子化が進む一方で、志願者数を10年間で約2倍に増やし、「志願者数4年連続日本一」の記録を作ったのが、近畿大学(大阪府)だ。2002年に世界初のクロマグロの完全養殖に成功したことで有名な同大学は、なぜ受験生の熱い支持を受けているのか。近畿大学総務部広報室長が語る。

「もちろん、多くの方に受験していただけるのは本学の長年にわたる研究教育成果等の積み重ねの賜物だと思っています。ただその一方で、本学を知っていただくための広報活動にも力を入れています」

 その広報活動の中で面白いと話題になっているのが、広告である。

「一般の方に近畿大学が今考えていること、力を入れていることをビジュアルでお披露目しています。代理店任せにせず、コピーも数か月かけて我々が考えます。大学の広告は、名前を変えたら、どこの大学の広告としても使えるようなものが大半ですが、絶対に他の大学では使えないものを作っていると自負しています」(同前)

 偏差値などからグループ分けされた関西私学の呼称では、「関関同立」(関西、関西学院、同志社、立命館)に次ぐ第2グループの「産近甲龍」(京都産業、近畿、甲南、龍谷)に含まれる同学。しかし2017年1月の新聞広告では堂々と「早慶近」と打ち出した。

「単にインパクトだけではなく、日本の私学に対する世界水準での評価をもとにした根拠のあるフレーズですが、反響は大きかったですね。“近大が早慶に並ぶなんておこがましい”という批判もありましたが、7対3で肯定的な意見が多かった印象です。否定的な意見もよしとしています。誰の心にも触れずスルーされるのではなく、批判されたとしても、見た人が心にとめてくれたということですから」(同前)

関連キーワード

関連記事

トピックス

交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
身長145cmと小柄ながら圧倒的な存在感を放つ岸みゆ
【身長145cmのグラビアスター】#ババババンビ・岸みゆ「白黒プレゼントページでデビュー」から「ファースト写真集重版」までの成功物語
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「部屋に盗聴器が仕掛けられ、いつでも悪口が聞こえてくる……」被告が語っていた事件前の“妄想”と父親の“悔恨”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン