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東武鉄道社員の「模型鉄」 知識活かしリアルすぎる模型制作

仕事はSL整備、趣味は鉄道模型

 全国の鉄道ファンが一度は必ず抱く夢が「鉄道会社に就職すること」。子供の時から鉄道に親しみ、鉄道とともに育ってきたような熱心な鉄道ファンは「鉄道会社に就職しようとしても敬遠される」というのがファンの間では定説だが、東武鉄道に勤める坂巻健一郎さん(58)は、仕事で鉄道の整備に携わるかたわら、自宅では鉄道模型に勤しむ“模型鉄”だ。現在は、東武鉄道を走るSL列車「大樹」の整備を担当する坂巻さんが鉄道模型を始めたきっかけは、高校の同級生からの誘いだったそうだ。

「小学生の頃は紙で車両を作って遊んでいました。紙に書いて、糊で貼ってという感じです。高校は機械科だったので鉄道好きが集まっていて、友達が『模型あるけど見る?』と言うんで、見に行ったんです。それでしげしげと模型を見ていたら、『安く売ってあげるよ』と言われ……そこが始まりでした」(坂巻さん。以下同)

 それ以来、鉄道模型にハマり、今では少なくとも400両以上の模型を所有している坂巻さん。持っているのは、日本では主流とされる「Nゲージ」より大きい「HOゲージ」というタイプだ。

 そして、彼の趣味を唯一無二のものにしているのが、再現度の高さである。坂巻さんは東武の工場で車両のメンテナンス一筋で仕事をしてきた。主に担当したのは「台車」。その経験を活かし、誰よりもリアルな模型を作っている。模型でも情熱を燃やすのは、もっぱら東武の車両だ。

「工場勤務なので、ウチ(東武)の車両のどこがどうなってるか、全部分かるわけです。だから買ってきたキットを組み立てた上で、本物と同じように配管や配線をつけたりします。銅線を曲げて、ハンダでつけたり。

 鉄道模型屋さんも(キットではなく)完成品を作って売っていて、けっこう細かく作り込んであるんですが、それでも間違っている時がある。そんなときは、『ここは本当はこうなってないよ』なんて指摘します(笑)」

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