ビジネス

コインチェック騒動で広告業界が「やばいよ」と青ざめる理由

出川哲朗をCMに起用したコインチェック(同社HPより)

 1月26日、仮想通貨取引所大手のコインチェックが、約580億円分の仮想通貨・NEMが流出し大騒動となっているが、今回の件でとばっちりを受けたのが同社CMに出演している出川哲朗(53)だ。「やばいよ、やばいよ」の持ちネタで知られるだけに、ネットでは「コインチェック、やばいよ、やばいよ」などの書き込みに始まり、「出川も謝罪するべきだ」といった批判まで出ている。

 もちろん、概ねネットの出川に対する意見はネタとして扱われているのだが、この件について青ざめているのが広告業界である。コインチェックはNEMに関して「マルチシグ」と呼ばれるセキュリティ対策を取っていなかったことが明らかになっており、顧客の資産の保全よりも事業拡大に邁進していたのでは、との指摘も出ている。

 広告代理店は新規取り扱いのクライアントを獲得するにあたっては、事業の安定性や、会社全体の信頼感を調べるのが常である。安定してビジネスを共に展開できると判断したところで取引を開始し、メディア企業への仲介を行う。メディアの側もあまり聞いたことのない企業であれば、「その会社は反社会的勢力とは関係ありませんか?」「何らかの詐欺行為に加担していませんか?」など、企業として問題がないかどうか、広告代理店に確認をするもの。広告、特にテレビという大きな影響力を持つメディアに広告出稿をする場合はその審査はネットや雑誌と比べて一段と厳しくなる。だが、コインチェックの審査は緩かったのではないか、と語るのは大手広告代理店の営業担当者だ。

「そもそも仮想通貨取引所というジャンルが新しいものであるため、それがどういう企業なのか、どんなリスクがあるのか、審査を厳しくすべきなのですが、実際はそれとは逆に、『今、売り上げを次々と伸ばしている企業で、コインチェックさんはこれからの成長も見込めます!』とばかりに緩い審査をしたうえで取引を開始したのでしょう。ただ、そうしたい理由も分かります」

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
【大麻のルールをプレゼンしていた】俳優・清水尋也容疑者が“3か月間の米ロス留学”で発表した“マリファナの法律”「本人はどこの国へ行ってもダメ」《麻薬取締法違反で逮捕》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
清武英利氏がノンフィクション作品『記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記』(文藝春秋刊)を上梓した
《出世や歳に負けるな。逃げずに書き続けよう》ノンフィクション作家・清武英利氏が語った「最後の独裁者を書いた理由」「僕は“鉱夫”でありたい」
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《麻薬取締法違反の疑いでガサ入れ》サントリー新浪剛史会長「知人女性が送ってきた」「適法との認識で購入したサプリ」問題で辞任 “海外出張後にジム”多忙な中で追求していた筋肉
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さんが綴る“からっぽの夏休み”「SNSや世間のゴタゴタも全部がバカらしくなった」
NEWSポストセブン
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン