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2018.02.08 07:00  週刊ポスト

日本の統治機構は江戸時代のまま 最たるものが「都道府県」

 明治政府は中央集権を強化するために諸大名から天皇に領地(版図)と領民(戸籍)を返還する「版籍奉還」と、それまでの藩を廃止して地方統治を府と県に一元化する「廃藩置県」を行ない、その区割りが今も行政単位として存続している。

 しかし、現在の「都道府県」は、実はあまり意味がない。廃藩置県は、江戸時代の藩を合併したり分割したりして府県に置き換えただけであり、地方自治体と呼ばれている地方公共団体(都道府県と市区町村)は、江戸時代以来の中央集権の統治機構の下で、単に「国から業務を委託された出先機関」でしかないのである。

 しかも、都道府県と市区町村には定義がない。

 たとえば、山岡鉄舟の本を読むと、廃藩置県に伴い新政府に出仕して伊万里県権令(現在の佐賀県知事に相当)に任命された鉄舟は、命がけで鍋島藩の財産と権限を取り上げ、彼自身の判断と力ずくで新しい佐賀県を造っている。

 裏を返せば、都道府県は何らかの定義や法体系に基づいて形成されたものではないわけで、これは市区町村も同じである。憲法第8章に準拠した地方自治法にも「普通地方公共団体は、都道府県及び市町村とする」「特別地方公共団体は、特別区、地方公共団体の組合及び財産区とする」としか書かれていない。

 さらに日本には「政令指定都市」という、わけのわからない行政単位もある。「人口50万以上の市」で「都道府県と同じ権限を持つ」とされている。たとえば、神奈川県の場合は政令指定都市が横浜市、川崎市、相模原市の三つ、福岡県の場合は福岡市、北九州市の二つがあるため、県知事の役割や権限は極めて小さくなっている。ほかにも、「国家戦略特区」などの例外を設けて、政府が“上から”目こぼししたりしている。

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