ビジネス

【日本株週間見通し】米国市場で金融正常化に向けた動き期待

米国市場での金融正常化へ向けた動きに期待

 投資情報会社・フィスコ(担当・田代明美氏)が、株式市場の2月19日~2月23日の動きを振り返りつつ、2月26日~3月2日の相場見通しを解説する。

 * * *
 先週の日経平均は上昇。米国市場の動向に振らされるなか、前週末のNYダウが6営業日続伸と理想的なリバウンドをみせたことから、週初は買いが先行し、日経平均は節目の22000円を回復した。しかし、祝日明けの米国市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表を控えてのポジション調整から大きく下げると、翌日にはあっさり22000円を割り込んでいる。その後は米長期金利の動向や為替市場の円高が重しとなり、日経平均は5日線レベルでのこう着が続いている。参加者が限られており、週末の売買高は11億株台と今年最低を記録している。薄商いの中で先物主導によるインデックス売買に振らされる展開が続いた。

 日経平均は22000円での戻り待ちの売り圧力が意識されるほか、先週は心理的な支持線であった5日線を割り込んでおり、センチメントはやや悪化している。今週は米国で経済指標の発表が多く控えており、結果を受けた長期金利の動向に敏感に反応することになりそうだ。ただし、足元では長期金利の上昇に対してVIX指数は落ち着きをみせており、2月前半のような波乱相場にはならなそうである。長期金利の上昇に反応する形で金融株の上昇もみられており、正常化に向けた動きをみせてこよう。

 また、イエレン前FRB議長とバーナンキ元FRB議長の会談が予定されているほか、パウエルFRB議長が下院金融委員会で半期に一度の証言を行う。これらを受けた金利上昇局面において、VIX指数の落ち着きがみられるようだと、市場は利上げを織り込み、プラス面を手掛かりとした物色に向かわせよう。なお、平昌五輪が閉幕する。米ホワイトハウスはトランプ大統領の長女、イバンカ大統領補佐官を派遣すると発表。米韓同盟アピール狙いとの見方であるが、一方で米韓が五輪後に軍事演習を実施すれば、北朝鮮は「静観」しないと威嚇している。北朝鮮の地政学リスクが再燃する可能性もあり、強弱感が対立しそうである。

関連キーワード

トピックス

AIの技術で遭遇リスクを可視化する「クマ遭遇AI予測マップ」
AIを活用し遭遇リスクを可視化した「クマ遭遇AI予測マップ」から見えてくるもの 遭遇確率が高いのは「山と川に挟まれた住宅周辺」、“過疎化”も重要なキーワードに
週刊ポスト
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト