芸能

『およげ!たいやきくん』を輩出、ポンキッキのP&Dが語る“歌”

『およげ!たいやきくん』ほか『ポンキッキ』発の名曲の数々(写真/アフロ)

 BSフジの子供向け番組『ポンキッキーズ』が3月をもって終了することとなった。1973年にスタートしたフジテレビ系『ひらけ!ポンキッキ』から続いてきた、45年の歴史が幕を閉じる。

『ポンキッキ』の歴史を振り返る上で欠かすことのできないのが番組発の名曲の数々である。1975年、オリジナルソングのコーナー「今月の歌」が始まると次々とヒット曲が誕生した。なかでも子門真人(74才)が歌った『およげ!たいやきくん』は、現在も燦々と日本の音楽史で歴代1位に輝く450万枚の大ヒットを記録した。同曲は子供だけでなく、サラリーマンの哀愁も込められており、大人の心にも刺さった。

 静岡県で暮らす会社員・水田玲子さん(仮名・48才)は、この曲を聴くと父親を思い出すという。

「普段はまったく音楽に興味のない父が、初めてレコードを買ってきたのが『およげ!たいやきくん』でした。家族みんなでレコードが擦りきれるほど、何度も何度も聴きました。お風呂に入るとき、服を脱ぐのと同時に歌い始めて“海に飛び込んだのさ”のフレーズとともに湯船に飛び込んだことは、今でも脳裏によみがえります」

 当時、番組ディレクターを務めた小島豊美さんは、当時をこう振り返る。

「正直、『たいやきくん』は宝くじに当たったようなものでした(笑い)。個人的にはキチンと番組のカリキュラムにのっとって制作した『いっぽんでもニンジン』や『パタパタママ』の方が思い入れは強いですね」

 なぎら健壱(65才)が歌った『いっぽんでもニンジン』は「二足でもサンダル」「三艘でもヨット」など、助数詞の正しい使い方が歌詞に含まれている。

「当時のスタッフは『ポンキッキ』は幼児教育を担っているという意識が強かった。そのため、ただ単に歌にすればいいという考えではなく、子供たちの未来に役立つことを伝えるということを意識して曲作りに励みました。

 例えば『パタパタママ』には、母親の日常が描かれているんです。お母さんは6時に雨戸を開けて、9時にはお掃除して、12時にはお化粧をパタパタして…と、子供たちに母親の仕事内容を理解してほしいという思いが“隠し味”として用意されています」(小島さん)

 さらに『パタパタママ』には「ケロケロ」「スイスイ」「ピカピカ」などの擬態語が多いのも特徴的である。

関連記事

トピックス

フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
「救急車と消防車、警官が来ていた…」遠野なぎこ、SNSが更新ストップでファンが心配「ポストが郵便物でパンパンに」自宅マンションで起きていた“異変”
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン