ライフ

体重が20歳頃に比べて10キロ以上増えたら要注意

血圧・血糖・血中脂質の3つが高くなるとリスクは35.8倍に

 特定健診・特定保健指導、いわゆるメタボ健診が始まって10年経つが、血圧、血糖、血中脂質が高くなる生活習慣病の患者は増加中だ。10年前よりも健康意識は高まっているはずだが、なぜ患者が増えるのか。予防の考え方に誤りはないのか。岡部クリニックの岡部正院長に聞いた。

「メタボ健診というと、腹囲を測るイメージが強くあります。生活習慣病を防ぎ健康寿命を延ばすために始まったこの健診は、内臓脂肪の量を判断する指標として、体重ではなく腹囲に着目しました。その点が新しかったために、あまりに腹囲が強調されて伝わってしまい、基本的な考え方が置き去りにされてしまいました。それは、内臓脂肪がもとになる、血圧・血糖・血中脂質の3つの数値が作用し合うトリプルリスクに気をつけようということです」

 腹囲さえ基準範囲内であれば大丈夫という風潮に岡部医師は警鐘を鳴らす。たとえば、メタボ健診では腹囲の基準値が男性で85センチ、女性で90センチまでとなっているが、すべての人に同じ数値を基準値として適用するには無理がある。

「腹囲を気にするのは、内臓脂肪の量を現すひとつの基準として一理あります。ただ、筋肉の量には個人差がありますし、身長が150センチの人と180センチの人が同じ基準になってしまっているのも問題があります。腹囲が基準内でも、リスクを抱えている人はいるんですよ」

 人間の体は円筒でも四角でもないので、広く知られている身長と体重から計算するBMI値という体格指数も、健康でいるための判断基準としてはふさわしくない。では、内臓脂肪の量の増加は何で知ることができるのか。

「女性なら18歳、男性は20歳の頃の体重と比べるのが、一番、わかりやすいと思います。メタボ健診で腹囲などの数値が基準値におさまっていても、若い頃よりも10キロ以上、体重が増えている場合は内臓脂肪が増えたと考えるべきです。内臓脂肪が多い人というのは、高血圧・高血糖・高脂血症などを引き起こしやすいんです。ひとつでも高めの数値があらわれたら、血圧・血糖・血中脂質の3つすべてをケアする、トリプルケアをしてゆくべきです」

 なぜ血圧・血糖・血中脂質の3つを同時にケアするべきなのか。それは、この3つのうち1つでも高い数値を示し始めると他の2つも引きずられるように悪化しやすくなり、また1つだけでなく2つ、3つと高くなると、動脈硬化による狭心症や心筋梗塞などのリスクが増大するからだ。

関連記事

トピックス

山下市郎容疑者(41)が犯行の理由としている”メッセージの内容”とはどんなものだったのか──
「『包丁持ってこい、ぶっ殺してやる!』と…」山下市郎容疑者が見せたガールズバー店員・伊藤凛さんへの”激しい憤り“と、“バー出禁事件”「キレて暴れて女の子に暴言」【浜松市2人刺殺】
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ
《熱愛ツーショット》WEST.中間淳太(37)に“激バズダンスお姉さん”が向けた“恋するさわやか笑顔”「ほぼ同棲状態でもファンを気遣い時間差デート」
NEWSポストセブン
アパートで”要注意人物”扱いだった山下市郎容疑者(41)。男が起こした”暴力沙汰”とは──
《オラオラB系服にビッシリ入れ墨 》「『オマエが避けろよ!』と首根っこを…」“トラブルメーカー”だった山下市郎容疑者が起こした“暴力トラブル”【浜松市ガールズバー店員刺殺事件】
NEWSポストセブン
4月は甲斐拓也(左)を評価していた阿部慎之助監督だが…
《巨人・阿部監督を悩ませる正捕手問題》15億円で獲得した甲斐拓也の出番減少、投手陣は相次いで他の捕手への絶賛 達川光男氏は「甲斐は繊細なんですよね」と現状分析
週刊ポスト
事件に巻き込まれた竹内朋香さん(27)の夫が取材に思いを明かした
【独自】「死んだら終わりなんだよ!」「妻が殺される理由なんてない」“両手ナイフ男”に襲われたガールズバー店長・竹内朋香さんの夫が怒りの告白「容疑者と飲んだこともあるよ」
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ(右・Instagramより)
《スクープ》“夢の国のジュンタ”に熱愛発覚! WEST.中間淳太(37)が“激バズダンスお姉さん”と育む真剣交際「“第2の故郷”台湾へも旅行」
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト