「私の会社にも暗黙の了解として妊娠輪番制があります。忙しい職場ですが順番に産休を取ることで“お互い様”の精神が生まれて、女子社員同士が連帯できました。自分が休んだ時に『おめでとう』と同僚から気持ちよく送り出してもらえたからこそ、私も後輩から妊娠の報告を受けた時には『おめでとう。後は心配しないで』と気持ちよく送り出せました」
そんな「女の連帯感」を感じさせるのが、TBSの女性アナウンサーだ。TBS関係者が言う。
「2017年3月にTBSラジオのレギュラーだったフリーの赤江珠緒アナ(43才)が産休を取ったことを皮切りに、加藤シルビアアナ(32才)が続き、赤江アナが復帰したタイミングで吉田明世アナ(29才)が産休に入りました。
先日婚約した笹川友里アナ(27才)も吉田アナ復帰のタイミングで産休入りするのではと局内で囁かれるほど、“鉄の結束”があります。『女子アナ全員で助け合って仕事の穴を埋め、みんなで幸せになろう』とのムードが蔓延しています」
女性がフルタイムで働くことが当たり前になった時代だからこそ、所属する組織で結婚・出産というライフプランに対し、理解を得られるように振る舞うことも大切なスキルとなっているのかもしれない。
◆「忖度しまくり女」からの脱却
「そもそも女性は社会に出れば、結婚・妊娠・出産以外にも『輪からはみ出しすぎてはいけない』という空気を感じることは多い」と語るのはコラムニストの犬山紙子さんだ。
「今の時代、女性の先輩や上司にかわいがってもらえるかどうかはキャリアにも大きく影響します。虎視眈々とできるならいいですが自分に自信がなく、組織や内輪からはみ出して嫌われることを恐れる女性ほど、周りを忖度する傾向があります」(犬山さん)
犬山さんも以前は「忖度しまくり女」だったと言う。
「嫌われることを恐れるあまり、初対面の女性にさえ『私、本当にモテないんです』と自虐。『アイシャドーはどっちがいいと思いますか』など、プライベートに関する不必要なアドバイスを先輩にこれでもかと求めて、相手の“助言欲”を満たそうとした時期もあります。これは、『私はあなたより下なのだから、目をつけないでくださいね』と暗に伝える“逆マウンティング”なんです」(犬山さん)