スポーツ

角居勝彦調教師 競走馬にとって2着は意味があることなのか

角居調教師が「2着」の意味を解説する

 牡馬クラシック第1弾の皐月賞を角居厩舎は2010年にヴィクトワールピサで勝っている。2着も2回あるのだが、その馬名を瞬時に思い出すことができるファンは少ない。角居勝彦氏の週刊ポストの人気連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」より、競馬の2着に意味はあるのかについてお届けする。

 * * *
 桜花賞、皐月賞にはご縁がなくて寂しかったものの、厩舎全体としては、まずまずのスタートだとは思います。

 4月1日終了時点で18勝は東西を通じてのリーディング2位。一方2着が15回もある。馬券的には2着3着に入ることは重要でしょうが、陣営はやはり1着にこだわりたい。以前に「掲示板(5着)に載れば、馬主さんへの顔が立つ」と書いてはいますが、JRAホームページの調教師データに上がっている連対率や3着内率についてはあまり考えません。

 オリンピック競技ではメダルを獲れば、それがどんな色でも讃えられます。しかし競馬は基本的には「金」至上主義。その昔、さる女性議員が「2位じゃ、ダメなんですか?」と鋭く言い放って話題になりましたが、その問いが競馬関係者に向けられたのなら、「もちろん、ダメです」と一蹴されることでしょう。競馬には参加することだけに意義があるということはない。特にギリギリまで仕上げるGIレースでは勝つことに意義があります。

 シルバーコレクターという称号は「実力があるのに運に恵まれない」といったニュアンスなのでしょうが、競馬では「肝心なところで勝ちきれない弱さ」と受け止められる。ちなみに2着15回のうち、1番人気だったのは6回。しっかりと期待に応えなくてはいけません。

関連キーワード

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン