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皇位継承の儀式に女性閣僚は参加し女性皇族は加われぬ理由

昭和から平成の「即位礼正殿の儀」(時事通信フォト)

 2019年5月1日、新天皇が最初に臨むのが皇位継承の証を引き継ぐ「剣璽等承継の儀」だ。古事記や日本書紀にも登場する歴代天皇に伝わる三種の神器のうち剣と勾玉、公務で使用される天皇の印の御璽、国の印の国璽が新天皇に引き継がれる。

 1989年1月7日、今上天皇が即位した際に初めて憲法が定める国事行為として執り行なわれた。この時は男性皇族のほか、竹下登首相(当時)や閣僚、最高裁長官らが参列。全員男性だった。

 今回、政府は女性閣僚の参列を認める方向で検討を進めている。自民党関係者が言う。

「『剣璽等承継の儀』には、皇位継承権のない女性皇族は入れないことになっている。しかし儀式の模様は各国のメディアによって世界中に報道される。女性の参列者の姿がないと“女性蔑視の後進国”と評価されかねないため、女性閣僚のみ認める形をとった」

 しかし、この「考え方自体がおかしい」というのは、皇室制度が専門の静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次氏である。

「明治時代の旧皇室典範に男系・男子による皇位継承が明記されて以降、皇位継承の儀式である『剣璽等承継の儀』には皇位継承権のある男性皇族しか参列していません。しかし、これは慣例に過ぎず、女性皇族が参列してはいけないと皇室典範に書かれているわけではありません」

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