「また以前のように……」──そんな希望を叶えるのがED治療薬だが、医師の処方が必要となると、どうしても二の足を踏んでしまう。診察室ではどんなことを聞かれるのか。
診察室では医師と机を挟んで向き合う。看護師の同席はなく、部屋には2人だけとなる。一般的な病院の診察スペースに置かれているベッドなどはなく、かなりシンプルなつくりだ。東京・新橋の「イースト駅前クリニック新橋院」の加藤淳院長はこう説明する。
「診察室に入っていただいた後は、原則、EDの症状、既往歴、手術歴、現在治療中の薬剤の確認で、視診や触診はありません。なかには泌尿器科外来のイメージで、ズボンを下ろそうとする方もいますが、問診だけですので安心してください。
バイアグラが発売された当初は医師側も適正量が確定できず、心電図や脈拍をとって心臓の状況を確かめる医院もあったようですが、今ではそのようなクリニックはほとんどありません」
診察中には、医師が口頭で“勃起の程度”を確認する。「ユナイテッドクリニック池袋駅前院」の細田淳英院長はこう語る。
「“挿入できる程度の硬さにはなりますか?”とか“全く勃たないですか?”といった質問はします。その答えによって処方する薬の種類や量が変わる。診察で申告してもらった状態と症状が大きく違っていると、ED治療薬を飲んでも効果が出ないことがあります。話しにくい内容かと思いますが、正直にお答えください。私はあえて淡々とした口調で問診しています」