何をするにしても注目の的となってしまうのが、「総理の妻」だ。安倍晋三首相の妻である安倍昭恵さんについては、アッキーの愛称で親しまれてきたが、その親しみやすさがアダとなったのか、「総理夫人の行動としてふさわしくない」「不適切」という言葉が聞かれることもある。
「総理の妻」の代表的な仕事といえば、夫の外遊に同行することだ。第61~63代内閣総理大臣・佐藤栄作の妻、寛子夫人が定着させたといわれている。ちなみに「総理夫人」には、予算や法律がないため、官僚が出張する際などに運用される「旅費法」に定めて交通費や宿泊費が計上されているが、あまり知られていない。
また、過去には「妻」ではなく「娘」を伴ったケースもある。
「田中角栄総理夫人のはなさんは、外遊には一切同行せずもっぱら娘・真紀子さんが務めていました。村山富市総理夫人のヨシエさんは体調のこともあって公邸にも住まず、次女の由利さんが韓国訪問などに同行しました」(全国紙政治部記者)
手をつなぐ、並んで立つ、後ろに寄り添う、など“夫婦の形”も見えてくる。
気になるのが総理の妻の日常だ。公邸ではどんな暮らしをしているのだろうか。基本的に総理在任中の住まいは永田町の公邸になる。第82・83代内閣総理大臣・橋本龍太郎の妻、橋本久美子さんの日常について、前出・政治部記者が語る。
「久美子夫人は、お風呂の循環保温装置を公邸にもつけて朝晩のお風呂を楽しんでいたそうです」
子供のお弁当や夕食作りももちろん毎日の仕事で、第80代内閣総理大臣・羽田孜の妻、綏子夫人は“ファーストレディー就任”の時、「公邸に引っ越しても主人が好きな煮込みうどんを作ったりして、今まで通りにやる」と宣言。
第93代内閣総理大臣・鳩山由紀夫の妻、幸夫人は「近所のスーパーでお買い物もしていた」と言うが「周りのかたが何を買うか見てらっしゃるだろうな」と思っていたとか。
※女性セブン2018年5月24日号