国内

子供がいない人のイベントが人気、涙ながらに悩み訴える人も

『誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方』の著者・くどうみやこさん

 女性の活躍が望まれ、生き方も多様化した現代の日本社会。晩婚化も進み、非婚の人も増えているが、総務省の調査では、50才までに子供を持たない女性の割合は、1955年生まれでは12.6%なのに対し、2000年生まれの人では31.6%になるという。

 そんな予想がされる中、大人ライフプロデューサー・くどうみやこさんの著書『誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方』が、ネットで話題になっている。

「少子化が進み、ママ賛美の風潮が高まり、ママ向けの本などは多いのに、増えつつある子供のいない人の生き方に関する情報は、ほとんどありません。私自身、子供のいない人生を歩むことになりましたが、どうすれば満ち足りた人生を送れるのか、わかりませんでした。

 子供を持てなかったことに苦しみ、悩み続けている人がたくさんいるのに、その声が聞こえてこない。それなら同じ境遇である私が本音を聞こう、そして世間に発信しようと思ったんです」(くどうさん・以下同)

 子供がいない人同士で集まるイベントを開催すると、あっという間に満席に。参加者には、涙ながらにつらさや悩みを訴える人も多いという。デリケートな問題だけに、これまで話題にするのを避けてきた人も多く、話す場所さえなかったのが現実だ。

「まだまだ“女性は子供を産み、育てるのが当たり前”で、それが幸せだという固定観念が根強く残っています。子供がいない人はどこか肩身の狭い思いをしながらも、声高に主張せず過ごしてきたのです」

 子供がいないという女性たちからは、こんな本音が聞こえてくる。

「学生時代からの仲間は私以外、全員子供を産んでいます。今も、年に数回集まるのですが、話題は子供のことばかり。産みたくても産めなかった私は、毎回、苦痛で…」(42才・主婦)

「田舎でひとり暮らしをしている母は、隣の家の赤ちゃんを孫のようにかわいがっています。その姿を見るたび、孫を見せてあげられなかったことが申し訳なくて…」(58才・会社員)

「40代半ばで結婚したので、子供は望んでおらず、保護猫を引き取って子育てらしきものを体験中。お互いパパ・ママと呼び合い、幸せな毎日です」(48才・パート)

 100人以上から直接話を聞いたというくどうさんによると、産まない人たちの理由は、大きく分けると「タイミングを逃した」「病気による体の事情」「育てる自信がない」「努力したが授からず諦めた」の4つに分類されるという。

※女性セブン2018年5月31日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン