国内

ビリギャル、北海道の高校でインターンとして勤務していた

現在、北海道の高校に勤務しているビリギャルこと小林さやかさん(撮影/菅井淳子)

「おはようございます! みんな、ちゃんと学校に来て偉いね。朝何時に起きてるの?」。こんな問いかけに1人の女子生徒が「5時」と叫ぶ。

「体育会系なの? 私もいつも6時には起きているんだよ。厚化粧だからね!」。元ギャルならではの冗談に、教室にはドッと笑いが起こる。

 ここは札幌新陽高校・2年8組の教室。朝のホームルームで教壇に立つのは、累計120万部のベストセラーとなった『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(通称『ビリギャル』)のモデルとして知られる小林さやかさん(30才)だ。今年4月からインターン(実習生)として同校で働いている。

 高校時代、教師から「人間のクズ」と罵られ、学校が大嫌いになったという彼女は、12年の時を経て、学校へと戻ってきた。そこには彼女の“新たな教育の一助を担いたい”という強い信念があった。

 学年ビリの偏差値30だった金髪ギャルのさやかさんが恩師である塾講師・坪田信貴氏と出会い、周囲から「絶対に無理だ」と揶揄されながらも猛勉強し、慶應義塾大学に合格するまでの実話を描いた『ビリギャル』。2015年5月、有村架純主演で映画化されると、興行収入25億円を叩き出し、社会現象となった。

 さやかさんは慶大卒業後、大手ブライダル会社に就職したが、2014年にフリーに転身。以来、日本各地で学生や保護者に向けての講演活動を行っている。さらに4月からは先に述べたように新陽高校でも働き始めている。さやかさんが学校に戻った理由についてこう話す。

「講演で出会った子供たちから“さやかちゃんのお陰で人生が変わった”って声をかけられるんです。私の経験が、この子たちの人生を変えているんだと思ったら、どんどん覚醒してきちゃいました(笑い)。『ビリギャル』になったのも、使命だったのかなって思って」

◆出会いはフェイスブックで

 彼女が教育に目を向け始めた頃に出会ったのが、同校の荒井優校長(43才)だった。もともと新陽高校は「札幌最後の砦」と呼ばれるほど、偏差値が低い子供たちの受け皿となっていた学校だ。数年前には廃校ギリギリにまで追い込まれていたが、当時ソフトバンクの社長室で働いていた荒井氏が校長に赴任。母子家庭など、経済的に苦しい家の子供たちも通えるように入学金を免除するなどの改革を断行すると、生徒数はV字回復。就任わずか2年で生徒数は大幅に増え、712人となっている。

 さやかさんが荒井校長との出会いをこう振り返る。

関連キーワード

関連記事

トピックス

交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
身長145cmと小柄ながら圧倒的な存在感を放つ岸みゆ
【身長145cmのグラビアスター】#ババババンビ・岸みゆ「白黒プレゼントページでデビュー」から「ファースト写真集重版」までの成功物語
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「部屋に盗聴器が仕掛けられ、いつでも悪口が聞こえてくる……」被告が語っていた事件前の“妄想”と父親の“悔恨”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン