●元祖 本吉屋(福岡県柳川市旭町69番地)
福岡・柳川の名物料理として知られる鰻のせいろ蒸しの元祖。天和元(1681)年の創業以来、初代が考案したユニークな製法と技術を330年以上守り続けている。
まず硬めに炊いたご飯に、創業時から受け継ぐ秘伝のタレを1粒1粒に絡むようにまぶし、蒸籠で約20分蒸す。
「鰻を備長炭で地焼きする際にくぐらせるタレには鰻のエキスも入り、ご飯を蒸すことによって蒲焼の香ばしさがご飯粒にも浸透するんです」(10代目・本吉勉さん)。その上に蒲焼4切れと金糸玉子をのせ、約2分蒸して「せいろ蒸し」(3700円~)は仕上がる。下に蒲焼1切れが隠れている「特せいろ蒸し」は、食べ進めるのも楽しい一品だ。
【料理】特せいろ蒸し定食5000円(酢物、きも吸、香物付)、白焼わさび2600円
※週刊ポスト2018年7月6日号