愛媛県文書によれば、2月25日、加計孝太郎理事長と安倍首相が面談。首相より「獣医学部いいね」発言あり(官邸、加計学園ともに面談の事実を否定)。
3月24日、加計学園側が首相官邸を訪問。柳瀬唯夫秘書官と面談。「内閣府の藤原豊地方創生推進室次長に相談されたい」と促した。
4月2日、同様に官邸訪問。愛媛県文書により「これは首相案件」というやり取りが判明。同日3時35分から57分まで下村文科大臣が官邸にて首相と会談。
4月7日、加計学園の花見に安倍首相参加。加計理事長と面談。
6月、今治市が国家戦略特区申請。「日本再興戦略2015版」により文科省が獣医学部新設の規制を見直す4条件を閣議決定。
改めて整理すると、2015年6月の「日本再興戦略2015版」で獣医学部新設が動き始め、同時期の「科学技術イノベーション総合戦略2015」を機にブランディング事業がスタートする。
◆蛇に睨まれた蛙
このあと年が明け、2016年になると、獣医学部新設を巡って官邸サイドから文科省に対するプレッシャーが高まっていく。文科省に残っていた一連の「総理のご意向」メモが示唆するとおり、省内では加計学園の獣医学部新設に異を唱える声もあがった。が、事務次官だった前川喜平が「しょせん蛇に睨まれた蛙」と本音を吐露したように、さしたる抵抗もできず、国家戦略特区の獣医学部計画はどんどん進んでいった。