「例えば自撮りをした際、背景に写りこんだ道や建物などをグーグルストリートビューで見ると、どこの街並みなのかを探し出すことができる。写真は写りこむ情報量が多いので、SNSにアップするときは相当な注意が必要です」(三上さん)

 実際に、あるテレビ局社員が愛車の写真をフェイスブックに掲載したところ、たまたまボンネットに写りこんだ建築物から自宅を特定されたこともあった。

 何気なく投稿した言葉も場所の特定につながる。

「例えば『雷鳴った!』と投稿した場合、アメダスで雷雨の情報を調べればエリアが絞れます。『今消防車が通ったよ』も同じで、ネットで消防車の出動情報を検索すればだいたいの場所がわかる。このような突発的なアクシデントについての書き込みは、第三者に居場所を知らせるリスクを伴います」(三上さん)

 一つひとつは断片的で細かな情報でも、積み上げれば精度が増す。

「『新宿でお茶しています』『今から帰る』『新宿駅混んでる』『家に着いた』などと連続でツイートすれば、新宿駅から電車で帰れるエリアに住んでいること、さらに家に帰るまでにかかった時間がわかります。そこで駅を中心にした同心円状の図を作成すれば、大まかな自宅の位置が推測できる。これに『雷鳴った!』などの天候情報から把握できるエリアや『電車止まった』などの交通情報から読み取れる沿線予測などを加えていけば、自宅の場所が高い精度で絞れます。さりげない日々の書き込みを長期にわたってウオッチすれば、かなりのことがわかるんです」(三上さん)

 SNSへの投稿により、自宅の場所を筆頭に生活圏に関する個人情報がダダ漏れになってしまうのだ。

※女性セブン2018年8月9日号

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